STUNNING STEVE said so | HWD+e

STUNNING STEVE said so

 テキサスのUSWA/ESPNから突然やって来て、いきなりボビー・イートンから世界TVタイトルを奪取した時のオースティンは、黒赤のローブで、長い金髪。フレアーファンの鼻は反応する。この若者は我々と同じ、フレアーワナビーだぞ。そしてそのリングマナーを見て二度ビックリ。このハンサムな若鷲のセンスは、フレアー級だ!


 スタニング・スティーヴ・オースティンは、一目で、ルガーの次を確信させた。いや、ルガーを飛び越えて、オースティンの次代に想いは一気に馳せられる力を持っていたと言ってもいい。オースティンの登場で、ルガー政策にも微妙な影が落ちた。ルガーの時代は、あっても短期。ルガーはフレアーに勝つかもしれない。ルガーとオースティンもフュードをするかもしれない。しかし来たるべきオースティンポリシーの目玉は、フレアー対オースティンだと。そしてそれはフレアーの、最後の大戦になるとまで。


 WCWが全て順調に流れたとするなら、フレアーはルガーに負け、ルガー政権があるも、それが2年弱。ルガーはオースティンとのフュードの後、フレアーにタイトルを奪回され、フレアーは最後の力を振り絞り、最後のライヴァルとして、オースティンとの戦争に突入して行く。そんなシナリオを、ファンは勝手に書いてもいた。オースティンはフレアーの最後の相手として、相応しくも見えた。


 どんどん整備されていくオースティンの身の周り。恐竜ぽさを卒し、ショートトランクス。首で一回転するような、しなやかな受け身。タグタイトルにハリウッドブロンズ。フレアー&アーンとのタグ戦。WW3での、偶然を装ったフレアーとのタグは、オースティンのホースメン化に、伺いを立てた策だったとも言われている。


 93年のクリスマス。フレアーがヴェイダーからWCWベルトを奪ったスターケードだが、この日オースティンも、ダスティン・ローズから、USタイトルを、ようやく初冠している。オースティンにUSタイトルを与えたのは、ダスティ・ローズからチーフブッカーの座を奪っていたリック・フレアーだったと言われている。


 オースティンはUS王者として、スティムボート相手に名フュードを見せる。たしかスポーツレビューレスリング誌だったと思うが、こんな記事が載った。オースティンは、21stセンチュリー・ネイチュアボーイ、だと。


 にもかかわらずオースティンは、ハルクが来てから突然失速していく。ハルクのフレンドのデュガンに連続秒殺。終いにはビショフにクビにされて、WCWを追われる。致命的に膝を悪化させたということだった。しかしそれでも、耳を疑う自殺行為に映った。次代のエース候補を・・・。全く信じられなかった。何という馬鹿なことをするのかと。あの時もたげたビショフへの不信感は、結局その後のオースティンが決定的なものにしてくれたが・・。


 スタニング・スティーヴは苦しみの中から立ち上がり、御存知ストーンコールドのギミックで、一時代を作った。我々がフレアーの後継候補に指名したセンスだ。スタニング・スティーヴでなかったのは残念だが、どのような形であれ、あの才能が開花しないわけはないのだ。


 フレアーとオースティンは、実は少なくともビッグショーで、世界戦をやっていない。取って置きのカードだったが、ビショフのせいで、実現せずに終わった。或いはそれでよかったのかもと、今は思っている。スティーヴはストーンコールドとして成功するディスティニだったとも。それしか道はなかったのかもとも。スタニング・スティーヴの欠けていた点は、スタンガンというフィニッシュのイリーガル性。そうは言っても、フレアーがここまで現役を続けられたことが、今は全てを肯定してくれる。


 ともすれば、10年前位にWCWで、フレアーの最後のライヴァルを務めたかもしれないオースティン。RAWで、最後の記念のように闘い、去ったのはオースティンの方だった。ストーンコールドはタフェストSOB。“ネイチュアボーイ”ではなかったけれど、“スタニング”スティーヴもまた、HBKやゲームと同じように、フレアー絶対時代を少年として過した、フレアーの子供だ。Gathering WM24。スティーヴだって、いてもたってもいられないだろう。


Wwf: Wrestlemania X-Seven
¥15,800
Amazon.co.jp


WWE レガシー・オブ・ストーンコールド(3枚組)
¥6,838
Amazon.co.jp


WWE ストーンコールド トゥルース
¥4,441