Christy Hemme rides | HWD+e

Christy Hemme rides

 TNAがノックアウツのタイトルを新設、アメリカにふたつ目の、大きなウィメンズタイトルが登場する。ゲイル・キムは、なかなか骨っぽいパフォーマー。チャンプを名乗るのに相応しいタイプとは思う。


 WWEでは今や、ディーヴァは欠かせない存在。ディーヴァズ抜きの番組作りなど考えられない状況だ。一時期、アメリカのメジャーレスリングシーンに、ウィメンが全く居なくなったことなど、にわかに信じ難い昨今だ。


 おそらくヴェトナム戦争明けの70年代中盤から、80年代前半まで、アメリカのメジャーシーンから、女性は消えた。少なくとも主たるビッグショーで、ウィメンを見つけた記憶はあまりない。


 アメリカのメジャーシーンに、女性を大々的に復活させたのは、おそらく82年のゴージャス・ジム・ガーヴィン。しかしこれはマネージャーとしての参加。以降女性マネージャー/ヴァレットと呼ばれる存在は爆発的に増える。ターリー・ブランチャードのベイビードールやダーク・ジャーニー、ハリウッド・ジョン・テータムのミッシー・ハイアット、マッチョマンのエリザベス、キャンディードのタミーで、現在のdivas路線は確固たるものになる。


 ウィメンズタイトルが実質正式に世に現れたのは、レッスルマニア黎明期。シンディー・ルーパーとデイヴ・ウルフを従えし、ダラスカウガール・ウェンディー・リヒターが、伝説のファビュラス・ムーラゆかりの世界タイトルを、グラマーガールズから獲ったことで、ムーラゆかりのタイトルが、WWFレディースタイトルとしてリボーンした。


 かつては絶世の美女だったとも伝えられる伝説の女傑、ファビュラス・ムーラは、ウィメンレスリング界ではルー・テーズかエド・ルイスかという存在。文句のつけようのない世界王者として、皆からあがめられるグレイトだった。ただ、世界ウィメンズタイトルは、特にNWAに認められるとか、そういう類のものではなかったように聞いている。ミスティー・ブルー・シムズやスーザン・セクストンのタイトルも、歴史的に正統ないわれについては、あまりない。メデューサやシェリー・マーテルのAWAタイトルについても、来歴はほとんどない。スーザンやシェリーは、ウィメンレスリング界の大実力者だったが・・。


 しかしリヒターから、このタイトルはWWFのタイトルになり、ついぞ正式な、レスリングタイトルになったかのように見受けられた。WWFレディースタイトルは、リヒターからロックン・ロビン、ルナ・ヴァションらへと移る。そして、アランドラ・ブレイズの時に事件が起こる。


 ナイトロに登場したアランドラは、ムーラゆかりのはずのタイトルを、トラッシュカンの中に、おもむろに突っ込んだ。それが何のタイトルであれ、レスリングのゴールドが破棄されるという、衝撃的な瞬間ではあった。


 時はマンデイナイトウォー真っ盛り。WWFを腐したい雇われ重役氏のデュティは分かる。しかしあれは、WWFが勝手に作ったタイトルではなく、ムーラの歴史を強調した上で、その土台に築いた、やはり公的趣の強い、コモンなタイトルである。政治や会社の思惑で、ゴミ箱に突っ込まれる云われは、断じてない。あれはオースティンやピルマンを切ったことと並ぶ、ビショフがやった3大愚行のひとつだ。


 スクリュージョブをやってでも、マクマンはWWFタイトルを守って正解だった。あのままヒットマンが負けずにナイトロに来ていたら・・薄ら寒い思いだ。


 現在のWWEのウィメンズタイトルは、勿論ムーラの続きの、新生WWFウィメンズタイトルを経た、正統の世界ウィメンズタイトルだと見て、差し支えないと思う。言わばアランドラの続きとして引き継いだWCWの分裂ウィメンズタイトルも、併せたと見ていいと思っている。何よりストラタスやリタが、マット上のトレメンダスムーヴで、このタイトルの歴史を歌い継いでくれたことが大きい。政治や会社の思惑で、ムーラの歴史がどうなるものとでも思ったか?バディ・ロジャースに挑戦状も叩き付けた女傑のガッツを喰らえ。


 TNAノックアウツのタイトルは、これは間違いなく新設の、ブランニューのタイトル。アメリカのウィメンレスリングにムーラの影響は避けられないが、キムやヘミには、シェリーやストラタスと同じような、ムーラ的なムードが感じられて、TNAのこの新カテゴリー、純粋なレスリングとして、今後が楽しみではある。クリスティ・ヘミは未だ見せたことのない真価を、ここで発揮となるのだろうか。


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