インターコンティネンタル・ヘヴィーウェイト・タイトル
USタイトルの歴史に触れたので、WWEのもうひとつの準世界タイトル、ICタイトルの歴史についても見ていきたい。外国での予想外なタイトルチェンジで、注目されている折でもあろうし。
ICタイトルの母体は、カルガリーのノースアメリカン・タイトルだ。おそらくそうだと確信している。
ICタイトルを辿っていくと、結局デトロイトに行き着く。ブラジルや日本でのことは措いておこう。とまれ、デビアシーがテキサスから持って来た、ノースアメリカン・タイトルがその母体であることに違いはない。テキサスにこれを持ち込んだのは、デロトイトでブルドッグ・ドン・ケントを叩いたFVEで、ドン・ケントはデロトイトに同タイトルを持って来た、カウボーイ・フランキー・レインからこれを奪っている。
フランキー・レインがどこから持って来たか。これが問題。が、レインは、この直前までカルガリーにいたはずなので、カルガリーのノースアメリカン・タイトルが、レインによってデトロイトに分裂したことは、大いに考えられる。つまりレインがタイトル奪取を主張し、ビッグタイムのオフィスがそれを支持したと。デロトイトはUSタイトルを分裂させた過去があるし、オリジナルを分裂させるために、この方法はよく使われる。
ノースアメリカン・タイトルのオリジナルと言われる、ファンク・シニアやボブ・ガイゲルのアマリロものは、DFJが世界を取った後、ウェスタン・ステーツ(後にJCPで復活し、USタイトルに取り込まれる)と名を変えた。ノースアメリカン名のタイトルは、その直後にオクラホマ(のちのUWFタイトル)とカルガリーに出来るが、北米の名称は、カナダのそれに、より迫力が存した。いずれにしても、当時の大NWAが分け与えたノースアメリカンの名は、限りなくオリジナルに近いことの証明だと言える。
87年には、カルガリーの現役ノースアメリカン・チャンプのホンキートンク・ウェインが、不敗のままWWFにジャンプし、ICタイトルを制した経緯もある。そしてそののち、スタンピード・オフィス自体がWWFと提携、続くスタンピードのクローズに際し、ノースアメリカンの本流も、ここで結局は完全に、ICに合流したと言われている。このように、ICタイトルには、カルガリーのノースアメリカンの血が、かなり色濃く流れている。
骨っぽいチャンプだったウマガを、短期政権にして取って代わらせ、ICターモイルに急浮上して来たイタリア青年サンティノ・マレラは、勿論オハイオヴァレイから上って来た新鋭レスラーだ。“イタリアン・センセーション”サルヴァトーレ・ベロモは終ぞ就けなかったこのタイトルで、イタリアとマレラは、再びWWEを席巻するだろうか。
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