クリッブラー・スティーヴンスの代名詞
前回、AWAタイトルの稿で、USタイトルの歴史について触れた。現在SDにあるUSタイトルには、色々な名タイトルズのメモリーが詰まっていると。今回はその補足をもう少し。
JCP時代後期、JCPはNWA内の組織をまとめた。正確に言うと、各社を買収のうえ吸収合併した。オレイ・アンダーソンのジョージアを皮切りに、ミッドサウスのUWF、フロリダのDSWC(CWF)、セントラルステーツのハート・オブ・アメリカ‥。それに伴って、各地のタイトルも整理統合した。ジョージアのナショナル・タイトルは統一戦をした上で、USタイトルに併せた。その他のステイツタイトルスも、ほぼ全て、USタイトルに併されたと考えられる。
さて、では、AWAタイトル以外の分裂USタイトルの雄、デトロイトとサンフランシスコはどうなったか。
今年のWWEHOFer、オリジナル・シークで有名なデトロイトのUSタイトルは、ビッグタイムの終焉とともに、ケンタッキーのICWに取り込まれる。ここのプロモーターだったアンジェロ・ポッフォは、シカゴからこれを分裂させた張本人。そのICWも数年後にクローズして行くのだが、基本的には、ランディ・サヴェージとそのICWタイトルを通じて、WWFのインターコンティネンタル・タイトルにスポイルされたと考えていいと思っている。
ロイ・シャイアのサンフランシスコは、最後はフロリダCWFのエディ・グレアムに権利を譲って終わり、最後のチャンプはダスティ・ローズだと言われているが、最後の数年に、“プレイボーイ”バディ・ローズによって二度悶着、このタイトルは分裂している。バディ・ローズはチャンプのまま、ロン・スターとの対決を避けるようにSFを去っている。
このバディ・ローズのタイトルを有効だとして、ミッドアトランティックが、SFが終わった後の81年の春、バディ・ローズをSFの分裂正統US王者として招聘、ローズはその際に、タイトルを賭けてフレアーに敗れている。そしてフレアーがSFのUSベルトを持ったまま、ミッドアトランティックのUS王者パイパーをも降したことで、USタイトルは統一されたとされている。USタイトルを統一したのは、直接パイパーを下したローズだとする説などもあるが、それはまたいずれかの機会に。
こうして、シークの伝説も、カウパレスに黄金時代を築いたSF版USタイトルの歴史も、両準世界に合流して今に至る。リック・フレアーにも多くの影響を与えたと言われる金髪の爆撃機、レイモンド“ザ・クリッブラー”スティーヴンスの勇姿も、WWE・USタイトルの中で、今も完全に生きていると言える。
- WWE クリス ベノワ ハード ノックス

- ¥6,030