Past VCR / tryout | HWD+e

Past VCR / tryout

 ‥‥ディヴィスの面影は何処へやら。勿論、ファンが望んでいるから、ろくにレスリングしないであんなことばかりしているのだろうが、ESPNのメーンとして、USAやTBSとは、とてもではないが張り合える訳はなかった。


 レイの方も、十分にマッシブしているのにもかかわらず、このような男にころころと転がされたりしていた。勝つには勝っていたが。

 後半にはブルックスが出て来て、ディヴィスを調教しているかの如く、革ベルトで殴るぞという脅しで、ディヴィスをけしかけていたが、大した演出ではない。


 コメンテーターは、ブラック・バート&ジョニー・マンテル(一度ベルトを巻いた経緯あり)や、サニー・ビーチらしき男、それにいつも何かを食っている男、それにアレックス・ポートュウ(彼はテリー・シムズとともに、GWFでは突出したレスリングをした)らが務める。各カードごとに、それにまつわる人達がコメンテーター席に座るというのがGWF-TVのスタイルのようだった。


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 クレイグ・ジョンソン
 ラリー・グリーン v バリー“ザ・ウィナー”ホロウィッツ
 ビリー・ジョー・トラヴィス v ゲーリー“ザ・ホッグ”ヤング
  付加;トラヴィス v タグ・テイラー
 スコット・プスキ v マイク・ステットン
 サム・ヒューストンwithベイビードール v ブル・ペインwithサマンサ・ペイン
 ザ・パトリオット v スコット・アンソニー


 上は93年2月ごろのものか。ラリー・グリーンは黒人のジョバー。前回はフレアー・ワナビーのマイク・レーンと闘った。この日は、WWFでは当代一の噛ませ犬だったバリー・ホロウィッツにあてがわれる。この頃のホロウィッツは、WWFをリリースされた直後ぐらいで、ここでは主役にと、やる気に満ちていた。実際、USAネットで強豪相手に売った顔は、このテのローカルでは知名度抜群で、そのカウボーイレスリングの確りとした下地と相まって、存在は光っていた。


 コンディションはいいし、スピリチュアルなアティチュードはマニアックな層にアピールするし、ヨーロピアンアッパーカットという、渋くてしかもタイミングの美しいパフォーマンスも披露できるとあって、人気を博し、ライトヘヴィー・タイトルを制し、多分に皮肉に満ちたものではあったが、それでもなかなかセンスの効いた、“ザ・ウィナー”なるニックネームを付けられて、生涯最大の脚光を浴びていた(?)頃だ。


 この日はブレーンバスターといおうか、パイルドライヴァーといおうか、DDTといおうか、とにかく頭を打ち付ける技を2種類見せて楽勝。自分の頭越しに肩を叩くアクション(コレの意味は今もってあまりよく理解出来ない)で乗りまくっていた。


 ホロウィッツはこの後まもなくWWFに帰り、元のジョバーに戻った。信頼厚きジョバー、フロリダの200連敗男ジャック・ハート。アメリカで最もやられっ振りのステキなヤツだった。


 軽量の気取り屋としては、ローカルでいい顔になっていたトラヴィスは、人気者のはずはない“ザ・ホッグ”ヤングと、頻繁に握手したりする一戦。細かな技で敗れ、ワケアリそうに去っていった。


 トラヴィスは人気者のはずはないのに、女性ファンが抱きついて来たりで、グローバルドームでの不思議な人気は盛り上がっていた。


 ゲーリー・ヤングは、ワールドクラス時代からずっと下積みの、土着の悪役だ。かつてゴージャス・ゲーリーと名乗り、フラー&ゴールデンのスタッド・ステイブルやら、アクバのデヴァスティション・インクで頭角を現し、少しだけ期待させたが、ローカルな仕事師のレヴェルを出ることはなかった。この頃は、悪友アクバの元、新鋭の悪党スティーヴン・デーンと組んでタグ・タイトルを持ち、GWFでは顔役みたいだった。筋肉は割りと立派で、ロン・スタアばりの迫力ある外観は、捨て難い魅力に満ちたローカル・ヴィラインだったのだが。


 親父サン譲りのいかつい体が、それだけでもうローカルでは異質で目立ったプスキは、ヘイトのなさが、メジャーでは厳しかった。それ以外は相当イイとは映った。この頃はまだ技のコーディネイトが幼く、クローズラインの乱打に頼っているが、ボディのキレは鋭く、顔も喋りも悪くなく、喧嘩っ早そうな雰囲気などは、大した迫力だ。一時ノースアメリカン・タイトルを与えられ、パトリオットの後のエースにと考えられたのもうなづける才能振りではあった。BigDやアリージェンツに出た後、WCWやWWFにも参戦してはいったが、メジャー・タイトルに就くことは出来なかったが。


 ステットンはスティッフそうななタイプだが、TV専門のやられ役。


 かつてメジャーJCPで、リック・フレアーとも闘ったことのあるサム・ヒューストン。ヘイトがあって、プリティボーイで、兄はスネイク・ロバーツで、妹はWWFレディスチャンプのロックン・ロビンで、親父はこの時WCWの一員。にもかかわらず、スキニーな体がマッチョに成長せず、メジャーで大成しなかった。


 この日はワイフのベイビードールを付けて、ペイン夫婦と抗争シリーズの一場面。ペインはけばけばしいギミックの巨漢のモンスター。一時ハーヴィー・ウィップルマンのマネージでWWFにも進出したが、特に目立った活躍もなく、短期間でリリースされた。


 パトリオットとアンソニーは、当時のGWFの黄金カード。時期はダーク・パトリオットが暴れている頃で、アンソニー、ホロウィッツ、ブルース・プリチャードらのGWF名物クランが、大きな顔をしていた。この日もDPとビル・アーウィン(パトリオットの味方)が乱入して来て決着。

 

 気になったのはアンソニーの小悪党振り。チェーンを巻いてのパンチなどというルールブレイキングカルチャーの下衆な演出は、あの時点でもう、GWFはアンソニーを持て余していたことの証拠。パトリオットとともども、アンソニーは程なくWCWに移っていくのだが。



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