揀擇（揀択）カンテク

李氏朝鮮は１３９２年から１８９７年まで続いた朝鮮半島の王朝で、高麗を倒したイ・ソンゲが初代の王。

日本の南北朝あたりから明治まで５００年余り続いた国です。

韓国ドラマや韓国映画で一番多く描かれる時代ですね。

初代から数代は国の礎を築いていく頃なので細かい決まりごとはありませんが、やがて中国の明をお手本にした経国大典という法典が定められ、９代王の成宗の頃に完成します。

婚姻についても、礼典の中で、王族は同姓の李姓とは結婚できないとか、細かく定められ記されていきます。

王の結婚相手の王妃は、王子時代に結婚していて、世子になり王になり、世子妃から王妃になることもあると思いますが、世子妃も良家から慎重に選んだそうです。

王が結婚する時は、臨時に嘉礼都監（カレトガム）とう庁が置かれ、揀擇（揀択）カンテク간택といって、お年頃の貴族階級の両班（ヤンバン）の娘には一時的に禁婚令が出されます。

書類選考の後３０人前後を宮中に集め５～７人を選び、さらに２日後に３人に絞り後日１人が選ばれます。

良家の子女で美しいだけでなく立ち居振る舞いなども、王や大妃だけでなく、女官なども含めて観察し選考したそうです。

３人に残ると、”王の女”として一生結婚できなかったので、後宮（側室）としてそのまま宮中に上がること多かったそうです。

王妃候補は別宮で５０日余りの間、予備教育を受けたそうです。

こうやって慎重に選ばれた王妃でも世継ぎを生むことができなければ、新たに側室を選んだり、女官の中から選んで出産するために王に仕えることもあったそうですが、王妃がたとえ亡くなっても継妃（次の王妃）にはなれませんでした。

高麗のように女性に力を与えないようにしましたし、外戚の力が強くならないように配慮して決められましたが、末期には安東金氏（アンドンキムシ）のように権力を握り続けて王朝が弱体していきました。

宮中の女官についてはこちらの過去記事をお読みくださいませ。

李氏朝鮮時代の宮中の女性(内命婦/ネミョンブ)の官位

「カンテク～運命の愛」のキャストのプロフィールを作っていたのですが、終わらなかったので、今日はこんなんで…sumaの脳みその中の断片的な記憶なので、細かい部分は間違っているかも、ですが、ざっくりはこんな感じで王妃や世子妃選びは行われていたようです。時代ごとにも異なっています。

王の血筋をきちんと残すために手順を決めて王妃を選び、宮中の男性の出入りも厳しかったようです。

２０２１・６・１８追記

「カンテク～運命の愛」キャストのプロフィール

おまけ…クリックしていくとページめくれて見ることができます。

漢文だけど＾＾；

経国大典

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