あれから10年。失われた小さな命、被災動物、福島を忘れない | CAPIN(キャピン)公式活動報告

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認定NPO法人「動物愛護を考える茨城県民ネットワーク CAPIN」
公式ブログ

東日本大震災の3.11から10年が経ちました。

災害関連死も含めて1万9600名の方が亡くなり、
2528名の方がまだ見つかっていません。

お怪我をなさった方
最愛の人、ご家族を失った方
飼い犬猫と離れ離れになった方
家を失い故郷を失った方

ほんとうにつらい10年だったかと思います。お悔やみ申し上げます。

私たちも被災地で保護活動をしながら、たくさんの思考を重ねた歳月でした。

福一の汚染水は海洋に垂れ流され、廃炉もまだ見えないまま、東海第二原発の再稼働に向けて県政は前のめりとなっています。

福島の人々は置き去りにされ、東京オリンピックの準備に向けた騒ぎのなかで新型コロナウイルスが世界を凍りつかせました。

10年前のあのとき、私のなかの時計の針は止まり、今も時々、動いたり、止まったり。






あのとき私は、小貝川のほとりの犬捨て場に作られた犬シェルターにいて、6頭の犬の世話をしていました。

お天気で、爽やかな午後でした。


犬たちはドッグランのなかで寝そべり、暖かな日差しを浴びて、まどろんでいました。

私は順番に犬を連れ、原っぱを散歩していました。
振り返ってみると、犬たちの姿がありました。

午睡をむさぼるような、脱力した犬たち。

すると突然、誰も来ないのに犬たちが一斉に立ち上がり、見えないものを追うように吠えながら、ぐるぐると回るように駆け出したのです。

誰か来たんだと、思いました。神社を自分たちの縄張りだと思っていた犬たちは、参拝客の車が土手向こうから来るたびに、警戒して遠吠えしましたから。


でも車も来ない、人影もいない、静かな河原縁の原っぱです。

と思ったら、強い風が吹きました。

それまで明るかった空が突如として暗くなりました。

山のてっぺんみたいに。

誰もいない河原の中央にいた私は、次の瞬間、大きく揺さぶられ、地面に倒れたのです。

ドーン、ゆらゆらゆら

金村別雷神社(雷神様)の鳥居が、音を立てて崩れ落ちました。











私たちはつくニャンたち野良猫の世話を日々ローテーションで行っています。
犬の散歩もあります。
放射能の値が気になりながらも、屋外での活動をしなくてはなりません。

でも、計測するためのガイガーカウンターを持っている人は近くにいません。
今日は大丈夫でしょうか?
いつまで大丈夫なのでしょう?
どれだけ吸い込みどれだけ雨に濡れたら?
と、不安がよぎります。


一昨日の水戸の数値は、1年浴びれば健康被害が出るという値でした。
(計算機で計算しました。)


事故当時、ガイガーカウンターの針が振り切れた、との報道がありましたが、TVではそれについて詳しく解説されません。やさしさ、おもいやりについての呼びかけCMがずっと流れ続けています。有識者として学者が登場し、安全であるとの説得が繰り返されるばかりです。

振り切れるって、大変なことですよ!

昨日は、茨城県でモニタリングのマイクロシーベルト値が上がっていたようです。 


http://eq.yahoo.co.jp/
http://www.tepco.co.jp/nu/monitoring/index-j.html

http://www.tepco.co.jp/nu/monitoring/11032115.pdf

http://www.nisa.meti.go.jp/

http://www.nisa.meti.go.jp/press/2011/monitor.pdf



でも、昨日はつくワンの線香花火に出かけ、被災地で救助された犬のためにケージを発送しました。傘なんて差してはケージは持ち上がりません。
だからもちろん、濡れながらの作業です。

この雨にはにがよもぎの一滴でも入っているのではないですか?

放射線量の計測値のリアルタイムでの報告があれば、明日に延ばしましょう、と話し合えたのです。

「今日は無理に野良猫の世話をしに行かず、明日に延ばしましょう」
「犬を雨に濡らさないよう散歩はやめましょう」
と判断できます。


私たちは情報を求めています、昨日のではなくて、今の時点の数値を知りたいのです。
夜間であっても、です。

福島からこんなに遠く離れたつくばでさえ、放射線量の数値が上がるのを見て、私たちはおののきます。つくばから脱出した人もいらっしゃいます。
グラウンドゼロ地点で作業に当たっている方にとって、すぐ近くで避難生活をされる方にとって、そのご家族にとって、どれほどの不安でしょう。


チェルノブイリで除染作業にあたった多くの人々のことを思います。
危険性も何も知らされぬまま連れてこられ、マスクと上っ張りだけの軽い装備で放射能汚染物の埋蔵作業をさせられた人々を。

情報を与えないということは、人災なのです。

正確な数値の発表、これに対してのしかるべき専門家による迅速な説明、
ネットを使わない住民も含めた徹底周知を求めます。



2011.4.10のブログより











2011.6.20のブログより






私たちは生きていかなきゃならん。

命さえあれば、あとは何とかなる。

人間だけの地球ではないさ。



・CAPINが取材を受けた番組のYouTube動画:


「いばらき 復興への風景~福島から茨城の里親へ」>>>




「福島被災動物収容施設「CAPINシェルター」取材記by J:COM 」>>>



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by鶴田真子美(おかめ)