いむちゃん幸せ報告と、毒餌まきでない道を探ること | CAPIN(キャピン)公式活動報告

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認定NPO法人「動物愛護を考える茨城県民ネットワーク CAPIN」
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いむちゃん。

かつて、常総イムと呼ばれていました。

つぶらな瞳から、保護前にはバンビと呼ばれていた野犬の若いメス。

16日に保護となったので、ボランティアさんがイムと名付けました。

土浦シェルターは稲垣動物病院さんの分院でもあります。たまたま出張されていた稲垣獣医に、避妊手術をお願いしたのが3年前の夏でした。

怖がりイムを里子に迎えることを検討くださったのは、犬のトレーニングに造詣の深い、あたたかな女性でした。

まるごとイムを引き受けてくださり、馴化を家庭で行なってくださいました。

きっと言われぬご苦労もあったのではないかと推察致しますが、下記の嬉しいご報告を受け取りました。



「いむが我が家に来て1年と1か月になりました。
この1年のいむの変化は驚くばかりです。
もうすっかり甘えん坊の家庭犬で、元野犬とわからないくらいです。
たくさんお出かけもしました。
お出かけ先の公園や宿では、何の問題もなく過ごしています。
まだ克服できていないのは、サービスエリアと雷と花火かな。
雷は難しいですね。

いむがきちんと歯磨きができるようになったので、歯石取りをしてきれいにしました。
当然全身麻酔で、本当なら1泊のところですが、いむの性格を考慮して夕方に帰らせてもらいました。
一晩看護で寝られませんでしたが、いむにとっては安心です。
歯は真っ白ピッカピカになりましたが、左右 の下の臼歯が折れていて歯髄が見えていることがわかりました。
いつ折れたか情報はありますか?保護前からでしょうか。
臼歯の抜歯は大手術になるので、バイ菌が入って腫れたりしたら抜歯することにしたので、しっかり管理しようと思います。

麻酔のついでにマイクロチップを入れました。
番号は ○○○です。

いむが来てくれて、本当に良かったです。
先月、キドックスカフェに、いむの1年のお祝いケーキを持っていった時の写真を送ります。
手作りケーキですが、いむも保護犬ずも大喜びでした。
バラはカフェの近所のものです。
筑波山の見える畑はいむのお気に入りです」

以上、いむの里親さまのYH様より



臼歯が折れたのはいつなんだろう。

保護した3年前の夏、捕獲器から脱出しようとしたときに、檻を噛んだのかもしれません。

あるいは、その前に、常総の野原でか?



3年半前の資料や写真が出てきました。




サブ。
胸が詰まります。



ハラスは今港区の預かりボランティア様れいこさんとルーマニアのご主人のもと、こんなです。


ただ、シニアならではの心配も。

「ハラスの首にシコリができ、この前、穿刺してもらいました。結果、上皮何とかと言う成分が検出され、病理に出してみては、と言われました。出してよろしいですか?」

by れいこさん

ハラスには、長生きしてほしいです。
常総野犬のボスが、こんなに甘々になれるのだという生き証人として、頑張ってね。






長い道のりでした。
残りあと2頭、
餌付け場所を確認し、保護を準備しています。


撮影された故Uさんの愛情、この子たちへの思い。

2015.3月、県により、毒餌で掃討されることになり、Uさんから相談が来ました。

写真をご覧ください。警戒しながらも、慕う眼をしています。触れる犬もたくさんいました。

毒餌でこの犬たちを殺すのは、非人道的で、現代では許されない行為、と感じました。

ネットで助けを呼びかけ、交渉し、毒まきをやめていただきました。

でも茨城県動物愛護条例にはやっていい、とあります。

それどころか9月、県議会で、毒餌を動かしたら罰金30万に引き上げされました。

また、同様の条例が全国にあるのです。

地域猫も死んでしまう、危ない平時の毒餌まきを、どうかやめてほしいと訴えていますが、様々な反対意見があり、この条例の危うさをなかなか理解頂けないのです。


毒餌に頼らない道を探り、成功例を提示するしかない、と思って、汗を流した3年半でした。



by 鶴田おかめ