常総で猫の捕獲 | CAPIN(キャピン)公式活動報告

CAPIN(キャピン)公式活動報告

認定NPO法人「動物愛護を考える茨城県民ネットワーク CAPIN」
公式ブログ

避難所や地域に物資を届けてまわりながら、さまざまなご相談を受けます。

避難場所がないから、みな河原に犬猫を捨てている、など。おかきさんと行ってみたら、やはり首輪のない犬が、河原にいました。

水海道二高のグランドのあるあたりによく捨てられるとの噂です。

夜間に捕獲器をかけたら保護されるのではないか。

猫の相談はひっきりなしです。
人間は町を捨てた、猫のみ残され飢えている、隣なのでみかねて餌をやるが、増えたら困るから悩んでいる、など。これは、次のTNR 対象です。

なんとかしてほしい、毎日知らない猫が来るよ、
と猫の捕獲を頼まれることがあります。

水害によるものもありますが、それ以前からの野良猫繁殖の問題が多くあります。地域の解決力がないまま、行政による啓発も進みにくく、放置されてきた問題です。

そこに、今回の水害。

飼い主のいる犬猫ペットのみを助ける緊急災害時動物救援本部は、放浪犬猫や野良犬猫の捕獲や保護のためには何もしてくれません。もしかしたら、
飼い主が探している犬猫かもしれない、それなのに。

ましてや、野良猫のTNR のために、捕獲部隊を寄越してくれるとか、無料で手術やワクチン等の医療を提供してくれるという話はないのです。


飼い主のあるなし関係なく、法律の愛護動物の枠も乗り越えて(つまり実験動物や牛や馬やブタなど産業動物も)、すべての動物を災害や虐待から救出し、保護対象として捉えるような、そんな組織が必要だと強く思います。

使わない公共施設など場所はいくらでもある。野良に寄りそう意識の高い獣医さんは各地にいらっしゃる。志あるボランティアさんもいる。集めた義援金をすべて動物のために使えば、たくさんのことが実現するでしょう。

常総被災動物の問題は、解決には程遠い現状です。

茨城県と常総市は、ペット同行避難は認めていません。公務員住宅の管理は財務省です。

犬と暮らしたい住民の行き場はなく、被災者は泣かれています。

犬を飼われる、石下体育館に避難されたご夫妻。
ボランティアへの預かりは望まれません。家族として一緒にいたいから、同居できる家を探している、説明会にも行ってきた、と。
20日の夜に茨城県から電話がありました。
あなたは犬を飼育しておられますから、
公務員住宅には入居できません、と
連絡がありました。自分たちで、自費でペット可のアパートを探すように言われました。(私が電話口に出たので、確かな話です。)
動物を飼われる被災者に、救済措置はないのですねと問うと、申し訳ないがそうです、とはっきり話されました。

行くところのない家族。
これが、実態です。
日本の、2015年。
東日本大震災を経てもなお。


私たちも何とか、声が出せない被災者の声を集めて集落をまわり、被災の実態を把握し、ニーズを調べ、分断された被災者たちをネットワークにつなげ、サポートしようと動いています。小さな団体なので、時間がかかります。でもなにもしないで終わるわけにはいきません。

来週、署名提出があります。
そのさいに、議員まわり、茨城県、常総市、財務省に、被災されたペット飼育者の皆様と出かけます。





捕獲器18個を積んで、常総へ。

被災地の放浪猫、迷子猫をつかまえるため、寄せられた情報の猫スポットに行きます。




大和橋の奥、病院の裏、集会場のゴミ置き場、公園など。

昼間はゴミ出しや清掃の方が多いので、猫の姿も見かけません。

どうしても夜中の捕獲になります。
猫は昼間は動かないから。
また、捕獲器の持ち去りやいたずらがこわいから。

地元の方によく話をして、情報を集めながらなので、それに時間がかかるのです。

でも、多くの方にTNR を知って頂き、野良猫問題を解決するための方法論を伝えるには、実際に現場での活動を見せるのがいちばんなので、地を這うような草の根のトラップは、私たちが大事にしている活動です。






仕事場にかけさせて頂きながら、話をして、捕獲器の設置に理解を求めていきます。

そこにある程度の数の猫がいる、というのは、つまり、近くに餌場がある、ということ。


手術しないと増えますよ、子猫がまた産まれないように手術だけはしましょう、
このままなら、来月は3倍になりますよ、
早いうちに動かないと、手術の費用も3倍に。

地域みんなで解決しましょ。
飼い主のいる猫は、飼い主さんに責任がありますが
飼い主不明な猫は、地域みんなで取り組まないと。

さっそく、くろちゃんがかかりました。
10台仕掛け、地域の方々への説明に時間がとられ、あっという間に夕方になったので、常総シェルターのお世話により捕獲を中断。

日没まで時間との競争。


せっせ、せっせ、

せっせ、せっせ、

スマイルさんが、来てくれました。

せっせ、せっせ、

せっせ、せっせ、

天井からのワイヤ吊るし部分が移動してしまい、にこちゃん大暴れだったのを、ヒロシさんが固定して下さいました!

よかったです。ほんとうに助かりました!



ここは隠れ家のような、不思議な空間。

うんち、ごはん、敷物の確認、シェルターお世話が終わり、また、捕獲をしに行きます。
スマイルさんがおつきあい下さいました!




午後の捕獲で、いくつかの捕獲器にはすでに猫が入っていました。



その猫入りの捕獲器は、車に回収していきながら、次の捕獲器をしかけていきます。









最後の捕獲は水害ひどかった中妻で、結局夜10時になりました。

餌やりさんがつかまえました。

常総鉄道が走っています。
日常が戻りつつある、その兆しであると信じたいけれど。



捕獲器はみな、明日の朝にスマイルさんとあ~ちゃんが回収し、スマイルさんが病院搬送、お迎えはおきくさんの予定です。








犬の捕獲をしていると猫が入っていることがあり、今夜は一部の犬の捕獲器のなかに猫捕獲器を入れました。

くさや、ありがとうございました。残念ながら入りませんでしたが、原因がわかりました。以前から捕獲の妨害があるのです。別の手を考えています。





常総に行けば必ずこの犬馬の水くみをします。
行けば駆け寄る馬が可愛くてなりません。来週にまた装蹄されます。三度目の爪切り、ありがたい!
馬はもう走れています。




愛情はある。だから、ちゃんと飼うためのサポート。どうにも鼻が気になる。




ミルクボランティアさんのおかげで、スクスク育っている子猫たち。
これはうれしい、よかったです。

別の場所で昨日から捕獲をしていたキキさんから、猫が入ったと今報告あり。
みんな、頑張ってくれています。

もう、やるしかないからね。

By おかめ