イスラーム暦の新年はあと20日くらい先なのですが、

本日9/11は、「犠牲祭(イード・アル・アドハー)」の前日でした。

 

年2回のイスラームのお祭りのうち、イスラーム暦12月に来る犠牲祭。

幸運な人はメッカへの巡礼を果たし、

それ以外の人たちは家畜を屠って神様に捧げるイード(祝日)です。

我が家の前にも、明日捧げられる羊がおりました。

 

 

「犠牲」というと大仰ですが、

こちらのお祭りは、まるで日本のお正月のよう。

前日には、お客をもてなす準備と買い出しに大忙し。

当日が始まると、まずは家畜を屠って貧者に分け与えた後、

家族や友人同士で招き合い、新しい服を着てあいさつに回ります。

 

前日の街は「大晦日」を思い出させる賑わいで、

通りのお店は夜11時でも大盛況。

その様子は大晦日のアメ横に何だかそっくり、

街中でどこからともなく流れるクルアーンの朗唱は

某放送局の「ゆく年くる年」のような趣があります。

 

(PM11時半、エルサレムの繁華街・サラハッディーン。)

 

明日になれば、お店は全部シャッターを閉め、

人々はしずしずとモスクへお祈りに向かい、

街は静かで神聖な雰囲気に包まれるのです。

道々に面したドアの向こう側では

親戚が集まって美味しい料理に舌鼓を打ち、

コーヒーやお茶の入った小さなカップを手に談笑するのでした。

 

「Eid Mubarak!(祝福に満ちたイードを!)」

「Aleena w aleeki(私たちの上にも、あなたの上にもね)」

 

道端で交わす言葉ひとつでも、

人々のうきうきした気持ちが伝わってきます。

穏やかで素敵なイードになりますように。

Kull 3aam w into b alf 5eer.