先日、ブログが大好きでちょこちょこ拝見している@sakanoueさんから
twitterでご質問をいただきました。

$キャペッズ事務局長なみちゃんのブログ


そうなんですよねぇ。
どうして、パレスチナじゃなくてスーダンなのかな、って。
自分でも、去年辺りまでずっと悩んでました。


私、大学時代はパレスチナ/イスラエルにどっぷりだったんです。
今この瞬間だって、行けるものなら行きたいと思います。
(まぁ、前科持ち?だから入国審査で7時間待たされるんですけど。)

夢は独立のその先、パレスチナの経済的自立に関わることです。
だって、私の大事な友達が、明日をも知れない生活を送っているから。
みんなの仕事をみんなと一緒に創ることなしに、私は死ねない、と思っています。


でも私が今どっぷり漬かっているのは、スーダンの障害者のための教育。
それも、ジムキョクチョーなんてえらそうな肩書きまで持っちゃって。


これには凄く、悩みました。


私、遠回りしてないかな。
自分を騙してないかな。付き合いでNGO、やってるんじゃないかしら。
それって、凄く失礼なことなんじゃないかな。
自分だけじゃなくて、周りも騙してるんじゃないかな。


私には見えない、現地の人々の姿。
私の仕事、現地に変化を創れてるんだろうか?
誰の暮らしを、どれくらい変えることができているんだろう?


そんなことを考えながら、2008年頭から事務局で働いてました。
責任ある立場でも、無給です。信念がなければ続かない。
辛くて、一度活動から離れたこともあります。会社に勤め始めた頃です。
結論をハッキリ出さないまま逃げた自分が、悔しかったのですが。



そんな私が、
「スーダンに関わるこの仕事は、”自分にとって必要”なんだ。
 ”活動にとって自分が必要”なんじゃない」
と思ったのは、2010年にスーダン・ハルツームを訪ねたときのことでした。





「CAPEDSがスーダンにやってきて、ブラインドサッカーを教えてくれたから、
 家から出なかった自分に、夢と友達ができたんだ。
 僕はいつか、ヨーロッパのチームでプレイする。」

と言う、CAPEDSの支援でできたスーダン初のブラインド・サッカーチーム
「ヌール・アルハヤート(人生の光)」のメンバー。


最新の点字資料が皆無なハルツーム大学で、まだ見ぬ後輩たちのために、
授業のノートや教科書を、手打ちで一文字一文字点字で写して
図書館に寄贈していた、大学の生徒。





そういった、一人ひとりの声や想いに触れて、
私は泣いていました。





「勉強したい」

「精一杯生きたい」

「自分の力で進みたい」



そんな一人ひとりの想いは、決して天秤にかけることはできないのに。
私はどうして、そんなことが分からなかったんだろう?
どうして、天秤にかけ続けていたんだろう?



この人達は、私達と一緒に自分たちの新しい可能性を発掘していくことを、
楽しみながら、心待ちにしている。
これは、「支援」じゃないんだ。
それぞれに違うエネルギーを持ったみんなの未来を、一緒に拓くための、
それができる社会を創るための大きな挑戦に、関わらせてもらってるんだ。



そんなことを、思いました。







私が動く理由は、現地からレポートが届く度に、増えていきます。


スラム出身の、全盲の小学生の男の子。
スーダンに1校しかない盲学校には入れず普通学校で学んでいるけれど、
誰も点字を教えてくれなくて、勉強のサポートなんて何も受けられなくて。


そんな彼が、CAPEDSの開く小さな点字教室に通って、
初めて「文字」を覚えて、自分でノートが取れるようになって。


生徒はたった6人、の点字教室の修了式には、
貧しいはずの彼の親族が揃ってバスを貸しきって、お祝いに駆け付けた。
まるで、小学校の卒業式みたい。


目の見えない彼。社会的に見れば「何もできない」彼に、
親族中が期待を寄せる。

文字が書けるようになった!
次は一体、どんな「不可能」を「可能」に変えるんだろう?
勉強ができるようになって、高等教育へ進んだら、
先生になるのかな。ジャーナリストになるのかしら。文科省の大臣になる?
自分の経験を活かして、彼は何を社会に発信するんだろう?

そして、自分の子どもに「やりたいこと」を形にできる力があるんだ、
と確信したご両親は、どれほど幸せだっただろう?




それを想像する度に、
バーの片隅で、電車の中で、家のベッドの中で、
涙ぐんでいる自分がいます。





だから、

スーダンが、パレスチナよりも、
私のことを必要としているわけではないんです。



私が、たまたまアフリカの乾いた赤茶色の大地に暮らす友人の、
未来を一緒に考えたいだけなんです。







今年も12月の18日から1月3日まで、
家族も婚約者もほったらかしにして、スーダンに戻ります。


皆に会えるのが、新しい物語を聴くのが、今から楽しみです。