ハマのメリーさん
歌舞伎役者のようにかおを白くぬり貴族のような
ドレスに身を包んだ老婆がひっそりと横浜の街角
に立っていた本名も年齢すらも明かさず五十年間
娼婦としての生き方を貫いた ひとりの女。かつて
絶世の美人娼婦として名を馳せた。その気品ある立
ち振る舞いはいつしか横浜の街の風景の一部ともなった
ハマのメリーさん  人々はかの女をそう呼んだ
(ヨコハマメリー)   パンフレットより  女優の
五大路子さんのひとり芝居に(横浜ローザ)にもモデル
になってゐる 私が初めてその女性を見かけたのは
二十年位まえだったでしょうか 伊勢佐木町でウイン
ドウショッピングしているときでした     つづく