食品安全委員会は、農薬の再評価について、これまでの評価と比較して何が新しいのかを解説し、国民の皆様に関心を深めていただくことを目的に、3月28日に食品安全セミナー「農薬の再評価に係る食品健康影響評価〜試験データを私たちはどう判断するのか〜」を開催しました。セミナーには388名から参加の申し込みをいただきました。

 

令和3年度より最新の科学的な知見に基づき農薬の安全性等を再評価する制度が開始しました。

これは、既に国内で使用されている農薬について、概ね15年ごとに、安全性を改めて評価するもので、国内で使用量が多い農薬から順次実施しています。

食品安全委員会でも再評価のうち、食品を通じて摂取する農薬の健康影響に関する評価の審議を重ねており、令和6年3月8日時点で5つの農薬について、評価書をまとめました。

 

セミナーでは、毒性学専門の浅野哲委員が、当委員会の「国民の健康保護が最も重要である」という基本的認識のもとに構築した農薬の安全性に対する評価の考え方を説明しました。また、食品健康影響評価に用いる試験成績や文献をどのように収集するか、試験データの質等をどう判断するのか、また、再評価のステップでどのようにして透明性を確保するのかなどについて、実例としてブタクロールと1 ,3-ジクロロプロペンを挙げて話題提供しました。

 

講演内容については、次のURLのYouTube動画でご覧いただけます。

https://www.fsc.go.jp/visual/youtube.html

 

また、オンラインセミナーの講演資料については次のURLから入手できます。

https://www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/show/kai20240328ik1

 

(参考資料)

農薬の安全を確保するために、食品安全委員会が果たす役割

https://www.fsc.go.jp/foodsafetyinfo_map/nouyaku_anzen.html

農薬の再評価に係る食品健康影響評価について(令和5年11月27日 報道関係者との意見交換会資料)

https://www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/show/kai20231127ik1

農薬評価書 イソチアニル(第2版)

https://www.fsc.go.jp/fsciis/evaluationDocument/show/kya20221214228

農薬評価書 チオベンカルブ(第3版)

https://www.fsc.go.jp/fsciis/evaluationDocument/show/kya20220928171

農薬評価書 チフルザミド(第4版)

https://www.fsc.go.jp/fsciis/evaluationDocument/show/kya20220928172

農薬評価書 ブタクロール(第2版)

https://www.fsc.go.jp/fsciis/evaluationDocument/show/kya20220928173

農薬評価書 1 ,3-ジクロロプロペン(第5版)

https://www.fsc.go.jp/fsciis/evaluationDocument/show/kya20221214226