■第928回食品安全委員会
日付:令和6年2月6日(火)

議題

(1)    有機フッ素化合物(PFAS)ワーキンググループにおける審議結果について
・「有機フッ素化合物(PFAS)」に関する審議結果の報告と意見・情報の募集について
(2)    企画等専門調査会における審議結果について
・令和5年度食品安全委員会が自ら行う食品健康影響評価の案件候補の選定について
・令和6年度食品安全委員会運営計画について
・令和5年度食品安全委員会緊急時対応訓練結果及び令和6年度食品安全委員会緊急時対応訓練計画について
(3)    その他

審議の内容

(1)    PFASワーキンググループにおける審議結果

同ワーキンググループ(WG)は、国内外のPFASに関する諸情勢を受けて、2023年2月7日に、食品安全委員会が自ら評価を実施するものとして設置され、審議が行われていたものです。
同WGは、現時点で得ることのできたデータ及び科学的知見に基づき、PFOS 及びPFOA の耐容一日摂取量(TDI) として、以下のとおり設定しました。

PFOS 20 ng/kg 体重/日(2×10-5 mg/kg 体重/日)
PFOA 20 ng/kg 体重/日(2×10-5 mg/kg 体重/日)

また、事務局から、以下の点等について補足的に説明がありました。
・海外の評価機関により取り上げられたエンドポイント別に、一つ一つ検討を行い、評価書(案)を作成
・評価に用いられた文献については、学術雑誌に掲載された査読付き論文を用い、動物試験や疫学研究について、試験や研究の質も含めて議論
・発がんについては、ヒトのがんにつながるかどうかという観点で評価
・評価に際し、影響そのものやその証拠が「ある」か「ない」かを簡単には評価できない中、表現ぶりに時間をかけて検討
・今回収集されたデータでは、通常の一般的な食生活からは著しい健康影響が生じる状況にはないものと判断されるが、まだ調査数が少ない中で、特定の食品や産地について語れる状況にはなく、特定の食品を避けるようなことは、別のリスクにつながり健康を損なうおそれのあることまで含めたリスクコミュニケーションを進める必要

この審議結果(案)については、2月7日(水)から3月7日(木)までの30日間、意見・情報の募集を行います。

(2)    企画等専門調査会における審議結果

○ 食品健康影響評価の案件候補

令和6年度に食品安全委員会が自ら行う食品健康影響評価の案件候補として、同専門調査会から報告のあったとおり、「スクラロース-6-酢酸」について案件とすることは見送ることで了承されました。

○    令和6年度の運営計画

リスク評価業務の効率化や評価技術の高度化を図るため、デジタル技術を活用した情報収集等の体系化・効率化に向けた実証調査を実施し、課題の整理を行うことなどを内容として盛り込んだ同計画(案)を定めました。

この運営計画(案)については、2月7日(水)から3月7日(木)までの30日間、意見・情報の募集を行います。

○    令和6年度の緊急時対応訓練

前年度までの訓練の成果を活かしつつ必要な改善を行った上で、令和6年度についても引き続き緊急時対応に係る研修及び確認訓練を実施することについて了承されました。

当日の会合資料は下記をご参照ください。後日、議事録も公開します。
https://www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/show/kai20240206fsc