例年、11月頃から、ノロウイルス等を原因とする感染性胃腸炎が流行ります。それに伴い、寒く乾燥するこれからの季節、ノロウイルスによる食中毒の発生も増えてきます。ノロウイルスは、手指や食品などを介して口から感染し、下痢、おう吐、吐き気、腹痛などの症状を引き起こします。乳幼児、高齢者や免疫の低下したした方などは重症となることがあり、高齢者などでは吐物による窒息の原因となることもあります。また、ノロウイルスに感染した人は症状が治まっても1か月余り糞便などを通じてウイルスを排出し続けていることがあり、このことにも注意が必要です。

 

ノロウイルスといえばカキなどの二枚貝を原因食品として思い浮かべるかもしれません。しかし、最近の食中毒事例の多くは、食品を取り扱う人がノロウイルスを保有していて、便や嘔吐物から汚染された手指を介して、調理や配膳等の際に様々な食品にノロウイルスが付着してしまったことが原因となったケースが多く報告されています。このような感染者等から食品への二次汚染を防ぐためには、手洗いや、調理器具の消毒をしっかりと行うことが重要です。

 

石けんでの手洗いは、手指に付着したウイルス量を減らすのに最も効果的です。調理前、食事前、トイレに行った後は必ず石鹸で手を洗いましょう。また、調理器具や調理台の消毒に次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)や熱湯を使う方法もあります。詳しくは次のノロウイルスの消毒方法をご覧ください。

ノロウイルスの消毒方法:https://www.fsc.go.jp/sonota/dokukesi-norovirus.html

 

また、ノロウイルスを不活化(感染力を失わせる)するためには加熱も有効です。加熱が必要な食品は中心部分を85℃~90℃で90秒間以上の加熱をしましょう。

 

食品安全委員会:ノロウイルスによる食中毒にご注意ください

https://www.fsc.go.jp/sonota/e1_norovirus.html

 

食品安全委員会:ノロウイルスのリスクプロファイル

https://www.fsc.go.jp/risk_profile/index.data/181120NorovirusRiskprofile.pdf

 

食品安全委員会:キッズボックス(ノロウイルス食中毒予防を防ごう)

https://www.fsc.go.jp/kids-box/index.data/202211_kidsbox.pdf

 

食品安全委員会:キッズボックス(ノロウイルス食中毒予防の基本は手洗い)

https://www.fsc.go.jp/kids-box/index.data/201911_2kidsbox.pdf

 

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