3月10日(金曜日)、 #食品安全委員会 では、昨年「無承認無許可医薬品」がダイエット用ゼリーとして販売され健康被害が生じたことから、「健康食品による健康被害を未然に防ぐために」というテーマで、一般の方向けの食品安全セミナーをWeb会議形式にて開催しました。

募集開始早々に上限300名に達する参加希望を頂き、健康食品への関心の高さが伺えました。

 

●当日の資料はこちらから入手可能です。

https://www.fsc.go.jp/koukan/dantai_jisseki.html

●話題提供動画はこちらのおすすめ動画から見られます

https://www.fsc.go.jp/visual/youtube.html

 

セミナーでは、まず内科医で本委員会の公衆衛生担当の脇 昌子委員が、最近報告がなされたサプリメント摂取に関する疫学調査の結果を交えつつ、当時、ワーキンググループ座長としてとりまとめた「いわゆる健康食品に関する19のメッセージ」を改めて解説しました。

その後、参加者から寄せられた質疑に答えながら、意見交換を行いました。

 

寄せられた質問として、健康被害に関して、

「医薬品と健康食品を併用している方が多い。特に注意が必要な組み合わせについて教えてほしい」

「健康食品による被害情報の収集や情報提供について教えてほしい」

といった質問があり、脇委員より、健康食品に起因する健康被害については、正確な把握が難しいが、厚生労働省などから示されている健康被害情報や事例などを参照しながら、引き続き関連性や分析を続けていくのが大事であるとの返答がありました。

 

また、そもそも”健康食品”というものの存在自体に疑問がある、表示や広告について、紛らわしいものや誤解を招きかねない表現があるといったご意見があり、健康食品についての正確な情報源の提示や消費者とのリスクコミュニケーションの必要性や手法についても議論が交わされました。

 

「19のメッセージ」は2015年にまとめたものですが、その内容ひとつひとつが現在にも通じるものです。

現在、健康食品の市場は大きく成長し、SNSによる広告や個人輸入・販売品なども広まっています。

 

健康食品の危害情報の収集・公開や表示・広告の制度は厚生労働省や消費者庁が所管していますが、何かしらの問題があって制度を改正していくためにも、被害情報などが集積することが必要です。

 

本意見交換会では、まずは被害が生じないように消費者の方に19のメッセージが伝わるよう、また、もし被害が生じた場合は、医師や保健所、消費生活センターなどを通じて情報が国に届くように被害情報を届けていただくよう、参加者の皆様から周りの方にお伝えいただくことをお願しました。

 

食品安全委員会では今後も関連省庁と連携しながら情報提供に努めてまいります。

 

●「いわゆる健康食品に関する19のメッセージ」

https://www.fsc.go.jp/osirase/kenkosyokuhin.data/kenkosyokuhin_message.pdf

 

●19のメッセージの動画はこちらの下の方、「内閣府食品安全委員会公式YouTubeチャンネルにおいて配信している動画」で5本紹介しています。

https://www.fsc.go.jp/visual/youtube.html

 

●食の安全ダイヤル

http://www.fsc.go.jp/dial/