3月1日(水曜日)#食品安全委員会では、「健康食品による健康被害を未然に防ぐために」というテーマで報道関係の方々との意見交換会を対面で開催しました。

 

はじめに内科医でもある本委員会の脇 昌子委員が、「いわゆる健康食品に関する19のメッセージ」について解説しました。その後、山本委員長をはじめとする6名の委員や担当職員も加わり、意見交換が行われました。

 

カプセルや錠剤のような形状の食品が、効果・効能を連想させる表現で販売されており、健康被害が発生する可能性もある中で、報道関係の参加者からは、

・健康被害事例を集め、公表する仕組みを強化できないか、

・品質を担保することはできないのか、

といった意見がありました。

 

委員会からは、情報収集や規制は厚生労働省と消費者庁が担当であることや、規制や制度を設計するのは食品であるがゆえに困難なのではないかとの説明と、

報道によって消費者の側に、

・いわゆる「健康食品」は食品なので、過剰な期待はしないこと、

・体調に異変を覚えたら、摂取をやめることと、事例を蓄積するためにも、医師、保健所、消費生活センターに知らせてほしい

などを伝えてほしい、との意見がありました。

 

また、脇委員は今回新たに、健康食品の3つの問題点をまとめていました。

①身体的被害が生じる可能性がある、

②やめたら体調が悪くなるのではと不安になる人がいる、

③サプリに頼って基本的な食生活がおろそかになる場合がある

 

「19のメッセージ」は2015年にまとめたものですが、その内容ひとつひとつが現在にも通じるものです。

むしろ、健康食品の市場は大きく成長し、SNSによる広告や個人輸入・販売品なども広まっていることから、その重要性はますます増しているとも思われます。

 

今回は、少人数・対面で行われ、報道関係者ならではの視点からのご指摘や示唆に富んだご意見をいただき活発な意見交換会となりました。今後も記者のみなさんと顔の見える関係でリスクコミュニケーションに取り組んでいきたいと考えています。

●当日の資料はこちらから入手可能です。

https://www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/show/kai20230301ik1

 

●「いわゆる健康食品に関する19のメッセージ」

https://www.fsc.go.jp/osirase/kenkosyokuhin.data/kenkosyokuhin_message.pdf

 

●食の安全ダイヤル

http://www.fsc.go.jp/dial/