■第876回 食品安全委員会

日付:令和4年10月18日(火)
 

議題

(1)食品安全基本法第24条の規定に基づく委員会の意見について

・食品衛生法第13条第3項の規定に基づき、人の健康を損なうおそれのないことが明らかであるものとして厚生労働大臣が定める物質(対象外物質)「ヒスチジン」に係る食品健康影響評価について

 

(2)肥料・飼料等専門調査会における審議結果について

・「Corynebacterium glutamicumにより生産された塩酸L-ヒスチジンを有効成分とする飼料添加物」に関する審議結果の報告と意見・情報の募集について

 

(3)その他

 

審議の内容

 

(今回は、当初公表した議題の順番を入れ替えて審議しました。)

 

(1)食品安全基本法第24条の規定に基づく委員会の意見について

 

○対象外物質「ヒスチジン」

 

本年4月22日付けで農林水産大臣から、「Corynebacterium glutamicumにより生産された塩酸L-ヒスチジンを有効成分とする飼料添加物」に関する食品健康影響評価が要請されたことを受けて、本剤の有効成分である「対象外物質評価書ヒスチジン(第1版)」(2012年10月15日答申)の改訂について、肥料・飼料等専門調査会で審議を行いました。

 

新たに提出された各種毒性等試験及びEFSAの評価書を用いて新たな知見を整理した結果、「動物用医薬品及び飼料添加物として通常使用される限りにおいて、食品に残留することにより人の健康を損なうおそれのないことが明らかである」と判断しました。

これらの結論については、既存の評価結果に影響を及ぼすものではないことから、意見・情報の募集は行わずに、農林水産大臣に通知することとしました。

 

(2)肥料・飼料等専門調査会における審議結果について

 

○「Corynebacterium glutamicumにより生産された塩酸L-ヒスチジンを有効成分とする飼料添加物」に関する審議結果の報告と意見・情報の募集について

 

本品目は、Corynebacterium glutamicumから発酵法により生産された、L-ヒスチジンの塩酸塩です。

先の議題の「対象外物質評価書ヒスチジン(第2版)」において、「ヒスチジンは、動物医薬品及び飼料添加物として通常使用される限りにおいて、食品として残留することにより人の健康を損なうおそれのないことは明らかである」と評価されたほか、

・生産菌株であるC. glutamicumは、アミノ酸及びそれ以外の生産物において、その安全性が確認されていること

・本製剤の含有成分は、既存の評価及び本製剤の用法・用量を考慮すると、本製剤の含有成分として食品を介して摂取した場合における人の健康影響は無視できる程度と考えられること

から、本製剤を「飼料添加物として適切に使用される限りにおいては、食品を通じて人の健康に影響を与える可能性は無視できる」程度と判断しました。

この審議結果(案)について、10月19日(水)から11月17日(木)までの30日間、意見・情報の募集を行います。

 

当日の会合資料は下記をご参照ください。後日、議事録も公開します。

http://www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/show/kai20221018fsc