加熱不足と見られる牛肉による、腸管出血性大腸菌O157の食中毒の死亡事故が報告されています。

 

牛肉は表面に菌が居るので表面だけ焼けばいいと考えている方もおられると思われます。

確かに肉を切った直後は、菌は表面には付いていますが、塊肉の内側にはいません。しかし、冷蔵保管が長くなり肉の熟成が進むと、菌が表面から内側に入っていきます。包丁で切れ目を入れたりすることによって菌が内側に入り込むこともあります。

 

十分な加熱がされていないように見える調理法であるローストビーフでも、食品衛生法上、特別に処理された肉を使った上で、殺菌のため、中心部の温度55℃の場合は97分、58℃であれば28分、63℃瞬時などの加熱基準を守る必要があります。

ハンバーグなどミンチを使った料理は中にまで菌が入り込んでいることから、中心部までしっかり加熱する必要があります(75℃1分と同等以上)。

 

生とレアは違います。牛肉も必ず中心部まで火を通して食べてください。

 

以下ウェブサイトの情報や食品安全委員会公式YouTubeチャンネルもぜひご覧ください。

 

食品安全委員会 

精講「食中毒を起こす微生物の性質と牛肉を安全に調理するポイントを知ろう」

http://www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/show/kai20220303ik1

 

・食品安全委員会 公式YouTubeチャンネル

http://www.fsc.go.jp/visual/youtube.html

 

※特にO157食中毒予防に関しては以下の動画もご覧ください。

・令和3年度精講:食中毒を起こす微生物の性質と牛肉を安全に調理するポイントを知ろう(前編・後編)

・牛肉の低温調理「安全に美味しく食べ物を調理しよう」

・加熱と調理「ハンバーグ編」

 

食品安全委員会 食中毒予防のポイント
http://www.fsc.go.jp/sonota/shokutyudoku.html

 

食品安全委員会 食品健康影響評価のためのリスクプロファイル

~ 牛肉を主とする食肉中の腸管出血性大腸菌 ~(改訂版)
http://www.fsc.go.jp/sonota/risk_profile/risk_ushi_o157.pdf

 

政府広報オンライン「食中毒を防ぐ3つの原則・6つのポイント」
https://www.gov-online.go.jp/featured/201106_02/index.html