キュウリ、ズッキーニなど、ウリ科の野菜が旬を迎える時期になりました。でも食べる際にちょっとだけ注意が必要です。

 

ウリ科の植物は、苦味成分の一つであるククルビタシン類を含むことがあります。ククルビタシン類を多く含む植物を食べると、下痢、嘔吐などの症状が現れるので注意が必要です。

 

キュウリ、ズッキーニなど、食用のウリ科の植物は食用の部分にククルビタシンを含まないように品種改良されてきましたが、希にククルビタシンを多く含むものができてしまうことがあります。

 

海外では、苦いズッキーニを食べたことによる死者も報告されています。また、国内では、ククルビタシン類を多く含んだヘチマ、ユウガオ等のウリ科野菜を食べたことによる食中毒事故が報告されています。

 

日頃苦味を感じないウリ科の野菜を食べて、通常ではないような苦味を感じた場合、その野菜はククルビタシン類を多く含んでいる可能性があります。ククルビタシン類は加熱しても分解されないので、強い苦味を感じた時はそれ以上食べないようにし、嘔吐・下痢などの症状があれば医師に相談してください。

 

なお、ニガウリもククルビタシン類を含みますが、ニガウリの苦味の主体はモモルデシンという別の物質です。ニガウリについては通常の量を食べる範囲では健康に影響はありません。

 

食品安全委員会 食品安全情報詳細 「ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、苦いズッキーニは摂取しないよう注意喚起」

http://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu04330460314

 

厚生労働省「自然毒のリスクプロファイル:高等植物:ユウガオ」

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000079844.html

 

農林水産省 消費者相談 過去の相談事例

「ズッキーニに、苦み(えぐ味)が強い物が稀にあるのですが、原因はなんですか。また、食べても問題ないですか。」

https://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/1106/01.html