■第869回 食品安全委員会
日付:令和4年8月2日(火)
議題
(1)食品安全基本法第24条の規定に基づく委員会の意見の聴取に関するリスク管理機関からの説明について
・動物医薬品3品目
豚繁殖・呼吸障害症候群生ワクチン(ユニストレインPRRS-10、同50、同50ID)
鶏大腸菌症生ワクチン(ガルエヌテクトCBL)
鶏伝染性気管支炎生ワクチン(ガルエヌテクトS95-IB)
(農林水産省から説明)
(2)その他
審議の内容
(1) 食品安全基本法第24条の規定に基づく委員会の意見の聴取に関するリスク管理機関からの説明について
〇 ユニストレインPRRS-10、同50、同50ID
この生ワクチンは、豚繁殖・呼吸障害症候群(PRRS)の軽減に効能があるとされています。動物医薬品としての製造販売の承認に向けた食品健康影響評価の要請があり、今回説明を受けました。
本製剤の主剤である病原体による「豚繁殖・呼吸障害症候群」については、「人獣共通感染症」とは見なされておらず、新たな知見も得られていません。また、主剤以外の添加剤は、動物用ワクチンの添加剤として使用される限りにおいて、人への健康影響は無視できる程度と評価された成分であり、当該添加剤の含有量はこれまで食品健康影響評価を受けた動物用医薬品と同程度、又はそれよりも少ないとのことです。
以上のことから、これらの製剤が適切に使用される限りにおいては、食品を通じて人の健康に影響を与える可能性は無視できると考えられることから、食品安全基本法第11条第1項第2号の「人の健康に及ぼす影響の内容及び程度が明らかである」に該当すると認められる旨を農林水産大臣に通知することとしました。
〇 ガルエヌテクトCBL、ガルエヌテクトS95-IB
ガルエヌテクトCBLは、鶏大腸菌症の予防に効果があるとされています。過去に食品健康影響評価が行われています(2012年9月24日に第1版を答申)。
ガルエヌテクトS95-IBは、鶏伝染性気管支炎の予防に効果があるとされています。これについても、過去に食品健康影響評価が行われています(平成2013年4月1日に第1版を答申)。
医薬品医療機器等法では、承認された動物医薬品は定期的に農林水産省の再審査を受けることとされているため、今回、これら生ワクチンについて、企業から再審査の請求があったものです。提出された資料を確認したところ、新たに「安全性について懸念される研究報告及び副作用のいずれも認められない」と確認されたことから、食品安全基本法第11条第1項第2号の「人の健康に及ぼす影響の内容及び程度が明らかである」に該当すると認められる旨を農林水産大臣に通知することとしました。
当日の会合資料は下記をご参照ください。後日、議事録も公開します。
http://www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/show/kai20220802fsc