平成30年に農薬取締法が改正され、日本で登録されている全ての農薬を15年間かけて再評価することとなりました。今年10月から再評価のための資料が農林水産省に提出され、いよいよ我が国で農薬の再評価がスタートすることとなります。
このため食品安全委員会は、農林水産省、厚生労働省、環境省、消費者庁とともに、10月28日、農薬の再評価をテーマに、食品事業者、消費者など、一般の方を対象としたセミナーをオンラインで開催しました。
オンラインということもあり、日本各地から200名以上の方に参加いただきました。食品安全委員会が開催するセミナーとしては過去最高規模の参加者です。
セミナーでは、食品安全委員会事務局の都築課長から農薬の登録制度や再評価制度について情報提供した後、事前に受け付けた質問に対し、各省の担当室長が回答しました。
質問は65問に及び、内容も再評価のスケジュールや安全性の評価方法のほか、ネオニコチノイド系農薬やグリホサートなど個別の農薬の影響、海外との比較、農業への影響など多岐にわたりました。
ファシリテーターを務めた松永和紀委員が質問ごとに回答者を指名し、食品安全委員会で農薬の健康影響評価を担当する浅野哲委員や、各省の担当室長が80分の時間をかけて回答しました。
質疑の際は、オンラインの特性を生かし、参加者に「いいね」、「よくないね」のボタンを押していただき、双方向の理解を深めるよう工夫をしたところ、「いいね」も多くいただいた一方、回答によっては「よくないね」、「悲しい」などの評価もいただきました。
頂いた反応、アンケートを踏まえ、関係者一同、今後、より一層、農薬の安全性向上に尽力するとともに、丁寧なリスクコミュニケーションに努めてまいります。
食品安全委員会では、地方公共団体、学校、団体等に対し、食の安全に関するセミナー・講座等の講師派遣、共催などを行っています。
ご関心のある方は下記お問い合わせ先の「食の安全ダイヤル」へ、電話かメールでご相談ください。
なお、年度内は既に大変多くのご相談をいただいていますので、来年度の分も含め、ご相談はお早めにお願いいたします。
当日の資料は下記より入手可能です。
●食品安全セミナー「農薬の再評価」
http://www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/show/kai20211028ik1
●食の安全ダイヤル