暑い季節、さっぱりしたお刺身など生の魚を食べる機会もあると思います。
魚介類による食中毒を引き起こす細菌の一つに、腸炎ビブリオがあります。本菌による食中毒は食後6~24時間に発症し、その主な症状は激しい下痢、腹痛です。

腸炎ビブリオは塩分を好む細菌で、海水域に広く生息しますが、真水(水道水)の中では死滅します。家庭で、一尾ものの魚や殻付きの貝を料理する時は、流水でよく洗ってください。

その他、魚介類の調理においては、下記により食中毒予防の3原則「つけない」、「ふやさない」、「やっつける」を徹底しましょう。

【つけない】
・料理の前に、石けんをつけてしっかりと手を洗う。生の魚介類にさわった時も、同様にしっかりと手を洗う。
・一尾ものの魚や殻付きの貝を料理する時は、流水でしっかり洗う。
・生の魚介類に使った包丁やまな板は、すぐに洗う。洗った後、熱湯をかけると消毒効果がある。
・生の魚介類の汁が、生で食べるものや調理済みの食品にかからないようにする。

【ふやさない】
・生の魚介類は、料理を始める直前まで冷蔵庫に保管する。
・生で魚介類を食べるときは、食べる直前まで冷蔵庫に保管する。

【やっつける】
・加熱が必要な魚介類は、中心まで十分に加熱する。

次回は「食肉は洗わない」です。

(参考)
食品安全委員会
・食品健康影響評価のためのリスクプロファイル
~生鮮魚介類における腸炎ビブリオ~(改訂版)
http://www.fsc.go.jp/risk_profile/
・食中毒予防のポイント
http://www.fsc.go.jp/sonota/shokutyudoku.html

農林水産省
・リスクプロファイル「腸炎ビブリオ」
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/attach/pdf/hazard_microbio-3.pdf