ノロウイルスの感染経路には、食品を介した経路(食中毒の経路)とヒトからヒトへと直接感染する経路があります。調理従事者が罹患した場合はそこから食中毒発生へとつながる可能性があるため、ここでは両方の経路を紹介します。

【感染経路】
・汚染されている食品の摂食
ノロウイルスを保有した二枚貝(カキ等)を生あるいは十分に加熱調理せずに食べる。

・ヒトの手指等を介して汚染された食品の摂食
ノロウイルスに感染した食品取扱者(食品の製造従事者、飲食店や家庭での調理従事者等)の手指等を介してウイルスが付着した食品を食べる。

・ヒトからヒトへの感染
ノロウイルスが大量に含まれる感染者のふん便やおう吐物がヒトの手指等に付着。手指等を介して経口で感染。
おう吐物等、感染者が排出し空中を浮遊したノロウイルスを吸い込むなどして感染。

【原因食品】
 最近は、カキなどの二枚貝を生又は加熱不十分な状態で食べることよりも、調理や配膳等の過程で、ウイルスに感染したヒトの手指等を介して汚染された食品が原因と考えられる事例が多く発生しています。

 次回は、ノロウイルスの食中毒の予防方法についてお伝えします。
 
(参考)
・食品安全委員会 食品健康影響評価のためのリスクプロファイル ~ノロウイルス~
http://www.fsc.go.jp/risk_profile/index.data/181120NorovirusRiskprofile.pdf
・食品安全委員会 ノロウイルスによる食中毒にご注意ください
http://www.fsc.go.jp/sonota/e1_norovirus.html
・厚生労働省 感染性胃腸炎(特にノロウイルス)について
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/norovirus/