食塩の主成分は塩化ナトリウムです。このうち、ナトリウムの摂取量は、高血圧と関連する因子の一つです(図参照)。高血圧は脳卒中などの種々の健康障害をもたらします。これらを低減するため、日本では、食塩の1日当たりの目標量(食塩相当量)が設定されています。18歳以上の場合、男性7.5 g未満、女性6.5 g未満が目標量です。現在、日本人は1日に約10 gの食塩を摂っていますので、目標量に向かって食塩の摂取量を減らすことが推奨されます。
  
 野菜や果物を食べることにより、ナトリウムの尿中への排泄が促進されます。これは、野菜や果物はナトリウムの代謝に拮抗的に働くカリウムを多く含むためです。ただし、腎機能に障害のある方は、カリウムの摂取を制限しなければならない場合があるので注意してください。

 

  野菜や果物をしっかりとり、塩辛い食品を控えると、生活習慣病を予防できます。いろいろな食品をバランス良くとることが重要です。

(参考)
・食品安全委員会「平成28年度リスクアナリシス(分析)講座(地方開催)」 平成28年6月24日「塩と健康〜あなたの塩分摂取量は大丈夫?〜」

http://www.fsc.go.jp/fsciis/attachedFile/download?retrievalId=kai20160624ik1&fileId=030

・厚生労働省;日本人の食事摂取基準(2020年版)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/syokuji_kijyun.html