家で調理する機会が増えています。クッキー、ホットケーキ、お好み焼きなど小麦粉を使った料理を楽しむ方もいることでしょう。

米国では、家庭でクッキーを作った時に、焼く前の生のクッキー生地を食べたことによって、腸管出血性大腸菌などの細菌による食中毒が発生しています。米国の行政機関は「ドウ(dough)(※)を生で食べないように」と注意喚起をしています。

ドウ(dough):小麦粉生地のなかで、こねたり丸めたりできる程度の硬さのもの。クッキー生地など。

小麦粉の原料である小麦は畑で栽培されるので、他の農作物と同様に、様々な微生物が付いています。一般に、小麦から小麦粉にする過程(製粉)で殺菌のための処理は行われていません。ホットケーキミックスなどのミックス粉についても製粉やブレンドの過程で殺菌処理をしていません。このため、小麦粉やミックス粉などを使って家庭で調理されるときは、十分に加熱してから召し上がってください。

(参考)
・FDA(米国食品医薬品局)による小麦粉の生食に関する注意喚起(英文)

https://www.fda.gov/consumers/consumer-updates/raw-doughs-raw-deal-and-could-make-you-sick
・CDC(米国疾病管理予防センター)による小麦粉の生食に関する注意喚起(英文)
https://www.cdc.gov/features/no-raw-dough/index.html
・一般財団法人 製粉振興会による小麦粉の加熱調理の呼びかけ
http://www.seifun.or.jp/kisochishiki/saikinjouhou.html
・食品安全委員会 食中毒予防のポイント
http://www.fsc.go.jp/sonota/shokutyudoku.html