【食品安全の用語】では、食品安全やリスク評価を知るうえで重要な用語を紹介しています。

 

 食品の安全を守る仕組みであるリスクアナリシスの3つの柱(「リスク評価」「リスク管理」「リスクコミュニケーション」)のうち、食品安全委員会は「リスク評価」と「リスクコミュニケーション」を担っています。今回は、リスク評価についてご紹介します。

 

 リスク評価とは、食品中に含まれるハザード(危害要因)を摂取することによって、人の健康にどのくらい悪影響を与えるかを科学的に評価することです。食品安全基本法の中では、リスク評価のことを「食品健康影響評価」と呼んでいます。様々な試験データなどをもとに審議を行い、結果を総合してリスクの程度を判断していきます。その中でハザードを判定する指標のひとつとして、農薬や食品添加物のリスク評価では、ADI(Acceptable Daily Intake、一日摂取許容量※)を設定することが挙げられます。

 

 食品安全委員会では、リスク管理機関からの評価要請を受けてリスク評価を実施します。リスク管理機関はこの評価結果に基づき食品の安全性確保のための施策を策定し、実施します(下図参照)。

 2003(平成15)年7月の設立以降、当委員会では、2,500件を超えるリスク評価を実施しました。

 

 また、リスク管理機関から評価を要請されなくても、食品の安全性に関する情報の収集・分析や国民からの意見等をもとに、評価を行う必要があると考えられる場合には、「自ら評価」と呼ばれるリスク評価も実施しています。

 

(※)ADI…人が毎日一生涯にわたって摂り続けても、健康への悪影響がないと考えられる1日あたりの量。通常、mg/kg体重/日など、体重1kgあたりの量で示される。

 

 【食品安全の用語】は、原則第1月曜日にお伝えします。

 

(参考)

・食品安全委員会ウェブサイト リスク評価とは

http://www.fsc.go.jp/hyouka/

 

・食品安全委員会メールマガジン【読み物版】食品安全委員会について

その1 http://www.fsc.go.jp/e-mailmagazine/mailmagazine_h3007_r1.html

その2 http://www.fsc.go.jp/e-mailmagazine/mailmagazine_h3007_r2.html

 

・食品安全委員会Facebook あなたも参加してみませんか、リスクコミュニケーション

https://www.facebook.com/cao.fscj/posts/2087477708134783