7月12日、北海道において、イヌサフランを原因食品とする食中毒で、死亡事例が発生しました。
イヌサフランはユリ科の植物で、種子や鱗茎(※)に毒性成分であるアルカロイドのコルヒチンが含まれており、誤って食べると、おう吐、下痢、皮膚の知覚減退、呼吸困難を起こします。重症の場合は、今般のように死亡することもあります。
イヌサフランの園芸品種(コルチカム)の球根(鱗茎)が出回る秋には、ニンニクやタマネギ、ジャガイモとの誤食が起こることがありますので、球根は、他の野菜と分けて保管したり、台所に置かないようにしてください。
食べられる野草かそうでないかは、素人では見分けることが難しいものが多いので、食用と確実に判断できないものや、自分で植えた記憶のないものは、採らない、食べない、人にあげないよう、十分注意してください。
※ 鱗茎(りんけい) たまねぎのように、厚い鱗片が重なって球形になったもの。鱗片に養分が貯えられ多肉になっている。
(参考)
・北海道庁 帯広保健所管内における食中毒の発生について
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/hf/kse/sho/iha/ihan180723.htm
・食品安全委員会 ハザード概要シート イヌサフラン関連情報:
https://www.fsc.go.jp/sonota/hazard/kosyoku_6.pdf
・厚生労働省 自然毒のリスクプロファイル:高等植物:イヌサフラン
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000058791.html
・農林水産省 野菜・山菜とそれに似た有毒植物
http://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/rinsanbutsu/leaflet.html