年間を通じて発生件数が多い食中毒の1つにカンピロバクター食中毒があります。

カンピロバクターは、ニワトリやウシ、ブタ等の家畜・家きん類の腸管内に生息している細菌で、食肉(特に鶏肉)やレバー(鶏、豚)等の臓器を生や加熱が不十分な状態で食べたり、カンピロバクターに汚染された水を飲んだりすることにより感染します。感染すると、比較的少ない菌数(数百個程度)でも発症し、1~7日間の潜伏期間後に、腹痛、下痢や発熱などの症状が現れます。

予防のキーポイントは何といっても「加熱」です。カンピロバクターは熱に弱く、「75℃以上で1分間以上の加熱」で容易に死滅しますので、肉類を調理する際には、中心部の色が変わるのを目安に、十分に加熱してください。もう一つのポイントは、「調理器具の使い分け」です。二次汚染を防ぐために、生の肉類をつかんだ箸やトングなどは、それ専用にして、焼けた肉や他の食材には使用しないことも大切です。焼き肉店やパーティーなどで、子供たちも交えて焼肉をする場合には、周囲の大人が、焼け具合や調理器具の使い分けなどに気を配るようにしてください。

食中毒予防の基本は、何といっても日常生活での「手洗い」です。トイレの後、食事・調理の前、調理中に生ものに触った後などには、忘れずに、きちんと手を洗ってください。下の画像で、食中毒予防対策をご覧いただけますので、どうぞお役立て下さい。

(参考)

・食中毒予防のポイント

http://www.fsc.go.jp/sonota/e1_campylo_chudoku_20160205.html