新たな時代に対応した評価技術の検討

~化学物質の毒性評価のための(Q)SAR及びRead acrossの利用~

の取りまとめについて

 

食品安全委員会は、今後の積極的な活用が見込まれる評価方法について現状と課題を整理し、今後の取組の方向性について提言するため、平成28年4月、評価技術企画ワーキンググループを立ち上げました。今般、同ワーキンググループにおいて、コンピュータ上での化学物質の毒性評価方法である(Q)SAR及びRead acrossについて検討し、議論の経過を取りまとめました。

(Q)SAR及びRead acrossは、化学物質の構造などを参考にその物質の毒性等を推定する方法で、活用には毒性試験データを収載した毒性データベースとソフトウェア(評価支援ツール)が必要です。専門家がデータベースの情報や評価支援ツールの出力結果等を参考にすることにより、毒性の判断の精度が向上し、ひいては評価結果の頑健性が一層増すことが期待できます。特に、食品に含まれる微量の化学物質のうち、毒性試験データが乏しい物質の毒性評価等において、今後積極的に活用する意義は大きいと考えます。

ワーキンググループによる取りまとめでは、(Q)SAR及びRead acrossの試験的な使用を通じて、具体的な活用方法を検討すること等を提言しています。

食品安全委員会は、ワーキンググループからの提言を受け、これらの取組を実施し、その結果を十分に検証した上で、食品健康影響評価における専門家判断を支援する方法としての活用を検討していきます。

 

詳細は以下の食品安全委員会ウェブサイトをご覧ください。

http://www.fsc.go.jp/osirase/wg_gijyutsukikaku_1.html