寄生虫のトキソプラズマは、主に生又は加熱不十分の豚肉などの食肉を食べることにより、ヒトに感染することがあります。
豚肉などの食肉を食べる際は、内部までよく加熱しましょう。


【 寄生虫「トキソプラズマ」Toxoplasma gondiiとは 】

寄生虫トキソプラズマは、生の食肉(豚肉など)やネコの糞便に含まれることがあります。

トキソプラズマに感染した場合、症状が現れない場合や、頭痛、軽い発熱などの軽度の症状を示す場合が多いとされていますが、免疫の低下している人は重篤な症状を引き起こすため、注意が必要です。妊娠中に初めて感染した場合、母親から胎児への胎盤を介した感染により、流産や、胎児が感染することにより先天性トキソプラズマ症(水頭症など)が発生する可能性があります。

豚肉は十分加熱して食べましょう。(E型肝炎ウイルスにも注意が必要です。)
また家でネコを飼っている場合は、ネコとの濃厚接触を避け、ネコの糞便の処理は妊婦以外の人が行いましょう。

【参考】
・食肉中に含まれるトキソプラズマの不活化には、55℃、5分以上または、中心が67℃になるまでの加熱が有効であるとされています。また、中心が-12℃になるまでの凍結も有効であるとされています。
・1960年代後半にトキソプラズマの感染経路が解明され、農場の衛生管理が徹底された結果、豚のトキソプラズマ感染は激減しているとの報告があります。

【関連情報】
●寄生虫による食中毒にご注意ください(トキソプラズマ部分)
http://www.fsc.go.jp/sonota/kiseichu_foodpoisoning2.html#Toxoplasma
●豚の食肉の生食に係る食品健康影響評価について
http://www.fsc.go.jp/fsciis/evaluationDocument/show/kya20140910231
●トキソプラズマの概要
http://www.fsc.go.jp/sonota/hazard/H21_24.pdf