私たちの周りには、腸管出血性大腸菌(O157、O111など)、サルモネラ、カンピロバクターなど、食中毒菌を含めて多くの微生物が存在しています。
そこで、食中毒を防ぐためには、食品製造段階において、殺菌料を適切に使うことが効果的です。
従来より殺菌料として使用されている次亜塩素酸ナトリウムは、強い消毒効果を示しますが、独特な塩素臭や皮膚に対する刺激性、金属に対する腐食性などの欠点があり、場面によっては十分な濃度での使用が難しいと言われていました。
食品安全委員会では、厚生労働省からの諮問により、殺菌料について科学的にリスク評価を行っており、最近では、塩素臭が残りにくく効果が持続しやすいように開発されたものなどについて、評価を行いました。既に厚生労働省が添加物として指定(認可)したものもあります。
リスク評価機関である食品安全委員会は、リスク管理機関(厚生労働省)と連携を図りつつ、より安全な食品を国民に届けるために取り組んでいます。
このような殺菌料が広く普及することにより、食品の微生物汚染の低減が図られ、食中毒の一層の防止につながることを期待しています。