偽善者 | 脱★根暗宣言

偽善者

偽善者は嫌いだ。





といっている自分が一番の偽善者であることが残念な事実である。






小学生の頃、家にかかってきた電話


「○○でとても困っていて、どうしてもクラス全員の連絡先が必要なんです。


お願いだから教えていただけませんか?」


そういわれて、丁寧に全員の家電をさらした私。


全然怪しいと思わなかったわけじゃない。


確かに本当に困っていそうだったし


助けになるなら協力したいと思ったのも事実。


でも少し考えたら明らかに怪しいでしょう。


なんでそれを私に頼むんだよ。どう考えてもおかしい。


でも私は断れなかった。


酷い罪悪感に襲われた出来事で、未だに鮮明に記憶に残っている。





つい数ヶ月前の寒い日の夜中。


道端に倒れているおじさんがいた。


私はびっくりしてチャリを降りて話しかけた


目も虚ろで意識が朦朧としていた


私は何かの病気かと思って、


とりあえず体を起こすのを手伝った。


寒い日でこのまま放って置いたら本当に死んでしまうかもと思って


なんとか家に帰ってもらおうかと思ったけれど


身内もいないらしく、私がつれて帰れるわけでもなく


挙句の果てに「お姉さんがなんとかしてくれるんでしょう?」と言われ、


結局、「ちゃんと帰ってくださいね」と言い残して


その場を後にした。


「また置いていくの?行っちゃうの?」


と何度も言われたけれど、私は怖くなって逃げるように帰った。


優しく見せ掛けておいて、結局自分の事しか考えてなくて、見捨てた。






今日駅で謎の外国人のおじさんに声をかけられた。


最初は「do u speak English?」と聞かれて


何か困ったことでもあったのかと思って「yes」って答えてしまった。


そしたらよくよく聞いてみると


「日本にガールフレンドを探しにきたんだ。一緒にカラオケに行こう。」


という話で、もう明らかに怪しいというか、危険だ。


「もう何人にも嘘の番号を教えられたり、外国人って言うだけで怖がられるんだ」


「友達からでいいから、とりあえず電話番号教えてよ」


そういわれて、同情してしまった私は電話番号を渡してしまった。


別に本当に友達にもガールフレンドにもなる気がないんだから


教えなければいいのに


「かわいそう」という無責任な同情で思わせぶりなことをしてしまった。


差別されるのが辛いのは自分がとても良く知っているはずで


だから外国人だからって断るのも、怪しがるのもおかしいはずという


よくわからない論理が働いた。


その後何度も何度も電話が掛かってきて、怖くなって結局見捨てる。


差別をしないいい人ぶっておいて、実は差別心のかたまりだ。





昔から困ってる人とか、助けを求めている人を放っておけない。


体の特徴を原因にいじめ(というかからかい)をされていた子とあえて仲良くなったり、


一人ぼっちでいる人には、自分から話しかけるようにしたり。


こう聞くと物凄く思いやりのある正義感の強い人だと思えるけど、


実際は全て自分のため。






困っている人を助けたら、自分は慕われるし、嫌われる心配がない。


見て見ぬふりした罪悪感に襲われる必要もない。

「いい人」になれる。


みんなに好かれる。


安心する。


自分が必要とされる、価値のある人間だと思える。






もちろん結果的に相手のためになったりすることもあるけれど


ほとんどの場合、期待をさせて裏切るパターンになる。


どうしても知らないうちに自分の限界に近付いていて


それを越えると逃げ出したり、置き去りにしたり、逆切れしたりする。


相手のせいにする。言い逃れする。





性質の悪い偽善者だ。





どうしたらいいんだろう。


「NO」といえない日本人の典型的な例なのか。


役に立ちたいだけなのに


変な同情とか、自己防衛の本能が強すぎて抗えない・・・。