太ももがパンパンに!

 

すでにリンパに転移していた癌は、

太ももを2倍近く浮腫ませていた。

どちらかというとスリムな体系だった彼は、

今までのパンツが着れなくなってしまった。

脚の痛みはそのリンパの流れの悪さが原因だったよう。

抗癌剤で顔は浮腫み、髪の毛は抜け、

傍から見ていても痛々しい姿だったが、

本人は意外にも元気そうなのである。

もちろん外で人と会っている時はそうでも、

病院や自宅ではきっと苦しい時間を過ごしていたに違いない。

 

そういった事情もあって勤めていた会社は退職し、

個人事業主としてコンサルタントの仕事を始めた。

また、好きなゴルフも仕事に取り入れたり、

残された時間を有意義に過ごそうという気持ちが見えた。

 

娘との幸せな時間をSNSにアップしていたが、

それを見る限り、癌の事など微塵も感じ取れない。

あ~、もしかしたら本当に克服できるんじゃないか・・・

と思えるほどだった。

 

発病した後も何度となくゴルフへ行った。

新しいクラブのフィッティングも何本もしてもらったし、

練習器具の開発も一緒にした。

 

そんな状態で2年ほど過ぎ、

骨の転移のため、身体に痛みが出始めたのだった。

放射線を当て、一時的に痛みは取れたようだが、

本人も症状について詳しくは説明したがらない。

もちろん詳しく聞いたからと言って、

何をしてやれるわけでもないのだが・・・。

 

僕がしてやれることと言ったら

免疫機能を高めるノニジュースや

血液を作る機能が衰えたと聞き、

肉を送ったり、

その程度しかできない。

 

それでも彼はゴルフを続けた

飛距離も落ち、脚を引きずりながらもプレーし続けた。

丁度その頃、自分も肘と手首の腱鞘炎の手術をしたため、

彼とのゴルフはリハビリゴルフのようになってしまったが、

それでもやめられないほど、お互い正にゴルフバカだった。