教育において、いちばんしてはいけないことは、
事実に基づかない「自分を疑う回路」を植え付けてしまうことだと思っています。
それは単なる一時的な指導の問題ではなく、
その人の人生の根幹に触れてしまうことだからです。
だからこそ、私は特に導入期に強い注意を払います。
子ども自身だけでなく、親御さんや環境、
その子を取り巻く空気も含めて見ていくことになります。
最初の経験は、その子にとって
「学ぶとはどういうことか」
「自分とはどういう存在か」
という土台を形づくるからです。
そしてこれは、音楽教育に限った話ではありません。
心理的な手法でも、身体の指導でも、
あるいは何らかの方法で人の内面に深く触れることができる場合も同じです。
深く触れられるということは、
その人の自己認識に影響を与える力を持つということでもあります。
だからこそ、その関わりが
事実ではない解釈や思い込みによって
相手の自己像を歪めるものであってはならないと思っています。
本来の教育や指導は、
人を自分から切り離すものではなく、
むしろ
- 自分の感覚を信じられるようになる
- 事実を見て成長できるようになる
- 自分の人生を自分で歩けるようになる
その土台を守るものであるべきだと考えています。