Alexander103 & 師匠へ献奏(HoltonH100) | ホルン吹き竹内修「Canoro Corno♪」

ホルン吹き竹内修「Canoro Corno♪」

canoroとは「歌うような」「音色の良い」のイタリア語

だいぶご無沙汰です。実は1月に父が亡くなり諸々大変で落ち着かない日々でした。まだまだやらねばならないことがたくさんなのですが、そんな中色々運命的な出会いがあったので、今回はそのひとつを。

新たにAlexander103を購入しました。ホルンの代名詞的なAlexander103ですが、実はホルン吹きなのに私は使ったことのない楽器でした。




私は元読響主席の故・黒澤勝義門下なので、ホルンを習い始めた中3からずっとHoltonを愛用していました。大学卒業後、1年だけMönigを使いましたが事情があってすぐにHoltonの戻したのでそこからKalisonに出会った97年頃まで(正確には覚えてない)メインはHoltonでした。大学出て2年後くらいから母校で嘱託演奏員をしていたんですが、その頃初めて同僚の103を吹かせてもらった時に「竹内さん103向いてるよ。」と言われたものの当時はあまりピンと来ず、そもそもあの独特なポジションが馴染めず使う気にはなれませんでした。でも103の独特なキャラクターには興味はあったのでいつかは吹いてみたい、向き合ってみたいと思ってました。過去には持ちやすいという理由で97を買ってみたり最近ではセミトリプル309を買ってみたりしたものの、全く1年と持ちませんでした。試奏だけは1103、1106、503、301など吹きましたがどれも今ひとつで、たまたまお弟子さんや仲間の103で2本良いのがあり、やはり103で相性の良いものがないかなあと。


そして先日出会ってしまいました。お弟子さんのマウスピースを選びに行ったらちょうど中古の状態の良いものが2本、黄色のラッカー付きとラッカー無しがあり試奏の結果ラッカー無しのを選びました。まだまだ探り探りですがこれは仲良くなれそう。20.000番台前半の古い楽器ですが状態すごく良い。リードパイプがノイネッカーモデルなのでそれも合ってるのかもしれません。ただこの個体結構ハイピッチになる。で、主管チューニングスライドがローピッチ用も付属していたので今はそちらで吹いてます。ラッカー付きの方は全くそんなことなかったのでリードパイプの問題なのかなんなのか。マウスピースはAlexanderの32なんですが、シャンクも今ひとつ合ってないのでこの辺も調整してしばらく様子見です。もう今年最初の演目が始まりますが、そちらはいつものSchmidで吹くので103の実戦デビューまではまだかかるかな。


ホルンを吹いて46年目。ようやく103にたどり着きました。そういえばもう何十年前だろう?音楽に詳しい父が、私が楽器買ったというと「Alexanderか?」と聞いてきたことがあります。違うと言うとちょっとガッカリしてた^^;でも今の自分ならAlexander、おそらく父も想定していたこの103、吹けそうな気がする。オヤジ、聴かせてあげられなくてスマン!


ところで師匠が亡くなって今月で四半世紀と一年になると先日関係の方から連絡があり気付かされました。(ああ、薄情な弟子…)そこで本当はHoltonで献奏したかったんですが日々に追われ全く間に合わなかったので、今でも師匠を思い出すようにたまに引っ張り出してくるHolton(H100)で入れた演奏のリンクを貼って献奏としようと思います。そういえば6/8拍子の吹き方、アタック、音の伸ばし方、厳しかったなあ。「フニャフニャ吹くなッ!」いつも怒られてました。

あれ?Alexanderの話なのにHoltonで締める…?


https://youtu.be/Bw65Cw5Te8o