ブルース・スプリングスティン | KOHI図鑑

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こんにちは

KOHI図鑑支店の古比塚です。


今日はこのアーティストを深掘りして行きます。
そのアーティストとは

ブルース・スプリングスティン

です。


1949年アメリカ合衆国生まれのロックミュージシャンにしてシンガーソング・ライターです。今や「The Boss」の呼び名で世界を代表するロック界の重鎮です。

デビューアルバムの「GREETINGS FROM ASBURY PARK,N.J.(アズベリー・パークからの挨拶)」、セカンド・アルバムの「THE WILD(青春の叫び)」、そしてその存在をようやく世に知らしめた1975年リリースのサード・アルバム「BORN TO RUN(明日なき暴走)」。今日はこのサードアルバムからアルバムタイトル曲にもなっている『BORN TO RUN(明日なき暴走)』から学んでみましょう。

【Rock 成功まで】

1st アルバム

まずは1972年にブルースはCBSレコードと契約しています。そして契約後わずか3週間余りでファーストアルバムGREETINGS FROM ASBURY PARK,N.J.(アズベリー・パークからの挨拶)を完成させています。しかしこのアルバムは決して思い通りに出来上がった訳ではありませんでした。会社側は彼をギター1本のスタイル、いわゆるボブ・ディラン風のフォーク・ミュージックで売り出したかった様ですがブルース本人はあくまでもバンドスタイルとロックにこだわっていたのでどちらにとっても満足の行く結果ではなかったのです。

2nd アルバム

このアルバムTHE WILD(青春の叫び)でも会社との確執(アルバムのセールス方法など)は拭う事は出来なかった様ですが「一部の人間」やブルースにとってはそれなりの気づきはあった様です。と言うのも彼は「このアルバムで自分が何者でどう在りたいのかがゆっくりわかり始めた」「様々な影響の影から抜け出て自分自身になろうとしていた」また「歌も書きたかった以上のものが書けた」と言っています。そしてその一部の人間にブルースに「ロックン・ロールの未来を見た」とさえ言わせているのです。

3rd アルバム

そして1975年リリースのブルースにとっては初めての大ヒットアルバムBORN TO RUN(明日なき暴走)となります。このアルバムこそある意味ブルースの理想形態と言える『ブルース・スプリングスティン』と『ザ・Eストリート・バンド』で手に入れた栄光でもあったのです。


【BORN TO RUN(明日なき暴走)】

In the day we sweat it out on the streets of a runaway American dream
At night we ride through mansions of glory in suicide machines
Sprung from cages out on Highway 9
Chrome wheeled, fuel injected
And steppin' out over the line
Oh,Baby this town rips the bones from your back
It's a death trap, it's a suicide rap
We gotta get out while we're young
'Cause tramps like us, baby we were born to run

Wendy let me in, I wanna be your friend
I want to guard your dreams and visions
Just wrap your legs 'round these velvet rims
And strap your hands across my engines
Together we could break this trap
We'll run till we drop, baby we'll never go back
Oh, Will you walk with me out on the wire?
'Cause baby I'm just a scared and lonely rider
But I gotta find out how it feels
I want to know if your love is wild
Girl I want to know if love is real

Oh, can you show me ?

Beyond the Palace hemi-powered drones scream down the boulevard
The girls comb their hair in rearview mirrors
And the boys try to look so hard

The amusement park rises bold and stark
Kids are huddled on the beach in a mist
I wanna die with you, Wendy,
On the streets tonight in an everlasting kiss

The highway's jammed with broken heroes
On a last chance power drive
Everybody's out on the run tonight
But there's no place left to hide
Together Wendy we can live with the sandness
I'll love you with all the madness in my soul
Oh, Someday girl I don't know when
We're gonna get to the place

Where we really want to go
And we'll walk in the sun
But till then tramps like us
Baby we were bone to run

Oh honey, tramps like us
Baby we were bone to run
Come on with me, tramps like us
Baby we were bone to run

昼間俺達はアメリカンドリームを求めて家を飛び出し汗だくになる
夜はお気に入りのマシンで洒落たマンションを走り抜ける
檻を飛び出しハイウェイ9に出るんだ
クロムメッキのホイールに燃料は満タン
車線を超えて突っ走るぜ
なあ、この街はお前を骨抜きにする
それが罠なんだ、くだらない事の繰り返しさ
俺達は外に出なきゃな
俺達みたいなのは走り続ける為に生まれて来たんだ

ウェンディ俺を信じてくれ、友達だろう
俺がお前の夢と未来を守ってやる
さあ俺にしがみ付いて。
俺から離れるな
お前とならこの罠を破れるかも
行けるところまで行こう、なあ後戻りなんかしないぜ

なあ、俺と危ない綱渡りをしてくれるかい?
俺は小心者で孤独なんだ
だから知りたいんだよ
お前の本当の気持ちを
マジで惚れているかをさ

見せてくれるかい?

イキな建物を超えるとハンパ者の叫びが通りに響く
女達はバックミラーで髪をとかし
男達はそれを凝視しているぜ

遊園地は危なっかしく建っているし
ガキどもは霧の海岸に群がってやがる
お前と人生を終わりたいぜウェンディ
この通りで今夜キスをしながら

ハイウェイは落ちぶれヒーローで溢れているぜ
最後の賭けに出たんだ
今夜這い出して来たんだ
みんなもう逃げ場はないぜ
一緒ならウェンディ俺達は悲しみとさえ共存できる
それは狂おしいほどの俺の魂さ
そういつか、それはまだわからないけど
あの場所にたどり着くんだ

俺達が本当に望んだ場所
明るい陽射しの中を2人で歩くんだ
俺達は外に出なきゃな
俺達みたいなのは走り続ける為に生まれて来たんだ

なあハニー 俺達は外に出なきゃな
俺達みたいなのはガムシャラに走り続けるしかないぜ

一緒に来いよ 俺達は外に出なきゃな
ベイビー 俺達みたいなのは走り続ける為に生まれて来たんだ

※和訳は個人的な解釈です。

【BORN TO RUN(明日なき暴走)】Official Music Videoはこちら

https://youtu.be/IxuThNgl3YA




【音楽から学ぶ】

この頃のアメリカはちょうどベトナム戦争の終わりを迎えた時でアメリカ全体が疲れを見せていた頃ですね。そんな若者達の混沌とした気持ちや怒りやエネルギーを感じられる1曲だと思います。

理不尽な戦争(死)を乗り越えて誰もがヒーローになれる訳では無い事実を突きつけられた。ならばせめて自分の意志で戦う場所も死ぬ場所も愛する人も選ぶぜ。そんな声と力を感じました。とは言え初めてこの曲を耳にした時実際には歌詞はさっぱり解らず、ただブルースの声とパワーとロックに魅了されていましたね。歌の内容がわからないのに背中を押される見えない力は感じていたのです。これって凄い事ですよね。

いい悪いは別として最近はこう言った泥臭く男と女が存在する歌が無くなった気がします。男が男らしく、女は女らしく(こう書くだけでなぜか無理矢理ヘイトに結びつけたりする)ロックする事は流行らない時代なんですね。

【まとめ】

ブルースは1stアルバムから2ndアルバムを経て3rdアルバムで理想を具現化しています。1stアルバムでは明らかに会社との方向性の違いを感じそれでもなお2ndアルバムでトライし、その結果自分自身の方向性をよりハッキリさせて行きました。そこで理解者も出てきます。そしてようやく自分の納得の行くアルバムを完成させ世界中を驚かせました。この一連の作業こそがスパイラルアップと言うものなのでしょう。自分を信じた結果なんですね。

今日も最後までお付き合い頂きありがとうございました♪