仕事の資料を探しに図書館へ通うことが多いのですが

昨日は、こんな本と出会いました。


【産みたいのに産めない 卵子老化の衝撃】

このタイトルが目に入ってきた時は

心臓がズキュン!!! と、なりました。


産みたいのに産めない 卵子老化の衝撃/文藝春秋
¥1,512
Amazon.co.jp


NKL取材班の方々の編著です。


その中に、私たち夫婦(特に夫が)取材を受けた記者さんの名前を発見しました。



取材の依頼でお会いした記者さんや番組ディレクターの方々の中には

正直なところ…

嫌な思いをさせられた方も何人かいました。


でも、今でも個人的に交流をさせてもらっている方もいたり

とっても「人」として素敵な方も沢山いました。


NHKのその記者さんは、とても感じのいい 誠意のある記者さんでした。


普段、こういった本はなかなか読めないのです。

自分の古い傷のカサブタをはがされるような気がして…


まして、取材した人の知識の浅さなんかを見てしまったら

どうしようもないくらい心がかき乱されるので(汗)


でも、あの記者さんの本だから…

そう思って手にとってみました。




私の場合は、24歳で不妊治療を始めて

初めての体外受精の時に卵巣が10歳年とってると言われ

実年齢と卵巣年齢が比例しない事

卵子は老化することを知りました。


その当時から、卵子は劣化するというのは

不妊治療をしている人は知っていたはずなのです。


でも、世間では 不妊は他人事。


私が「卵子が老化して妊娠しにくくなるらしいよ!」と言っていたのに

肉親で、身近で私の不妊治療を知っている姉でさえ

自分の事として考えるキッカケにもなっていなかったようです。


仕事と治療の両立の難しさ、経済的負担の大きさなど7千人アンケートによって集まった女性の声や

諦め時が分からない 医師と患者の苦悩の現場

男性不妊、卵子提供

なぜ不妊治療に保険が適用されていないか


とってもリアルな不妊の現状がまとめられていました。



同じように迷っている人がいる

不妊の現場がもっと良くなるように、頑張ってくれている人たちがいて

少しずつでも動いている


それが知れただけでも、すごく心が軽くなりました。



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産みたいのに 産めない。


産みたいのに 産めない。



産みたいのに 産めないって…


すごく悔しい。

自分の人生として、受け入れられるようになるまで、納得がいくまで


すごく悔しくて、すごく悲しくて


どこにも当たれないし、

誰が悪い訳でもないし、もちろん自分が悪い訳でもない。

だからこそ、どうしていいかわからない感情で ぐちゃぐちゃになって

そんな自分を嫌いになって…



産みたいのに 産めないって 本当に辛いよね。




私も、今、まさにそうだもん。



産みたいのに 産めない。


ふたりめが欲しいのに、また不妊である自分との心の折り合いをつける作業をしているところ。



産みたいのに 産めなってことが

ひとりでも多くの人が経験しないで済めばいいのにって思う。



知らなかった! って、いっても誰も助けてくれないんだもん。


でも、知っていれば

そこから何かが変われば、未来が変わってくるかもしれないんだもん。


せめて、卵子の老化を知らなくて…って人は

知ることで減らせるんだもん。



多くの人に知って欲しい。





そして、

世の中には  産みたいのに 産めない 人がいるってことも。


子供がいない夫婦に対して

子供がいないのだから、せめてもっと税金収めて社会貢献しろとか

過去にそう言われたことがあります。


産みたいから いろんなこと我慢して、諦めて、一所懸命貯めたお金で治療して

それなのに…

すごく傷つきました。


子供がいないことは 悪なのか? と。



自分の楽しみ優先のために産まない選択をした訳ではないのに

そんな風に言われなければいけないのか…と。




息子が生まれたあとは

「兄弟いた方がいいなー。 ひとりっこじゃ可哀そうだろ」

なんて、簡単に言わないで。





世の中には 産みたいのに 産めない って人がいるのです。