最近特に気になるのが、キヤノンの正社員でありながら年収300万台で働いている方達です。
製造部門に所属する期間社員が正社員登用された場合、月給が約16万円となっているケースが多く見受けられます。
結婚し、子供がいた場合、果たしてこの賃金で家族を養い、人間らしい生活出来るでしょうか?
子供に十分な教育を授けられるでしょうか?
私たちには、形ばかり、名ばかりの「正社員」としか思えません。
生きるな、と言っているように受け止めます。
キヤノンの製品を設計する方と話していて、とても印象に残った言葉があります。
設計に携わる方ですから、それ相応の賃金を支給されていると思われますが、その方は、
「自分のやっている事は、机の上で線を引いているにすぎない。実際には、工場でいくもの部品を組立てくれる人がいて、初めて製品が出来上がる。その人たちなしでは、モノづくりは出来ない」と。
驕ることなく、現場の方たちを思いやる言葉にとても感動しました。
一方、キヤノンの役員は、組合員が携わるステッパーの命とも言えるレンズの研磨・測定作業を
「機械が作っている」と繰り返し発言しています。
つまり、レンズを研磨する機械の性能が優れているのであって、従事する組合員の経験や能力などは一切関係ないと言っているのです。
これでは、昨日入社した労働者にも、一台数億から数十億円のステッパーの心臓部であるレンズの研磨・測定作業を行えることになります。
しかし、組合員に聞くとそんな事はない、と断言しています。
労働者は、自分の仕事に誇りを持ちながら働いています。どんな労働にも意義があります。
そういう大切なことを無視するかのような、「優秀なのは労働者ではなく、キヤノンが作った製造機器」という考えた方が、製造部門などで働く方たちの賃金額に顕著に表れているのではないでしょうか。
キヤノンの正社員に導入されている、グレード制度。
現場で働く正社員の方が、この制度に納得しているのか、ぜひ聞いてみたいです。
納得できない方、ぜひご連絡をください。