卒業式でした。
シンプルだけどしみじみとした良い式でした。
部活を引退して以来久しぶりに目にするメンバーを見逃すまいと、入退場はすべてのクラスを動画で撮影。リアルタイムでは見つけられない子もいましたが、後ほど見返して全員を確認。よし、みんな元気そうだ。

部活終わりの掃除の後の雑巾を誰が洗うか、いつも揉めたそうです。「俺がやる。」「いや私が。」で。結局、仲良く一緒に洗いに行って、めでたしめでたし。
試合の応援に行けば、「席取ってあるんで、どうぞ。」と呼びにきてくれ、おことばに甘えてついていくと、座って観戦していた子たちがザッと立ち上がって席を譲ってくれました。「ごめんなさいね。」と言うと、「俺ら、立って応援するんで。」
ほとんど休みの無い部活三昧の日々、たまのお休みの日も一緒にお祭りに行ったり映画を見たりボーリングしたり、結局ずっと一緒でした。男子どうし、女子どうし、男女でも仲が良くて、辛い練習もやり切ることができたのはみんなのおかげだと思います。
引退してからは顔を合わせる機会も減ったとはいえ、仲の良さは変わらず。
この恵まれた人間関係に娘本人も支えられたし、保護者としても大変ありがたかったです。
みんな、ありがとう!これからも、それぞれの場所で元気で活躍してくれたまえ。

ところで、ママさんたちとも久しぶりに再会して、またひとつ新しい発見がありました。
「人がいっぱいいてもタマ(仮称)ちゃんはすぐ見つかる。タマちゃんを見つけると、その周りに剣道部の子たちがいるから、いつもそうやってうちの子を見つけてた。」と、あるママさんに言われてびっくり。まさかうちの子が目印になっていたとは。
実は私は、うちの子はなかなか見つけられず、別の子を目印にしていました。女子の中に色白の美人さんがいて、どんなにたくさん人が集まっていてもその子はすぐ見つかるので、彼女を見つけたらその周りを捜して、うちの子あそこにいるわ〜、という見つけ方をしていました。
いくらムキになって捜しても、自分の子は見つからない。血まなこで捜しても見つからない。なんでだろ?可愛すぎて見つけられないのかな。

うちの子の意外な一面をママさん経由で知らされたことは、他にもたくさんありました。「タマちゃんて英語が得意なんですよね。」と言われて「え?そうなの?」とぽかーんとしたりとか。
うちの子のことは母親である私が一番よく知っています、と言いたいところですが、残念ながらそうではありません。見ているつもりで見えていないことが多々あるようですし、娘が私には見せようとしない面もあると思います。また、私の知らないところでいろいろな人のお世話になっていたりもすると思います。

娘と過ごす時間はこれからますます減っていき、やがては巣立っていくわけですが、きっとこれからもいろいろな人たちに見守られ支えられながら成長して行くのだろうと思います。
親という存在なんてちっぽけなもので。いや、ちっぽけなのは私か。私が子どものためにしてやれることは微々たるものです。それでも育っているわけですから、親がなくても子は育つとはよく言ったものです。 
だから、これからもきっと、どんなに目の届かないところに行っても、大丈夫。

節目の日に。
巣立ちの時がますます近づくのを感じつつ。