通勤時間帯の某駅の改札口付近では

黒ずくめの集団が佇む姿を、目撃できます。

いかにもビジネスマン風のいでたちの彼らは

電車を降りて来た人たちがみんな改札を出るまで

動線をふさがない場所で、じっと待っているのです。

最後のひとりが改札を出たのを確認してから

ひとりずつ素早く、改札の奥へと消えて行きました。

見事な動きでした。


彼らは、特に親しく会話をしていたわけではないので

おそらく、知り合いではないと思います。

いつもの時間にいつもの電車に乗るいつもの顔ぶれだけど、

おそらく言葉を交わしたことはなく、名前も知らない。

それでも、見事な集団行動でした。


小さな駅だから、それほど混雑しないとか

乗りたい電車が来るまで、時間に余裕があるとか

諸々の条件が揃わないと、できないことではあると思いますが

それでも、お互いを思い遣り、周囲を気遣って整然と行動する人たちの姿は

とても素敵でした。

惚れてまうやろ。


昨年3月の震災直後にも、よく報道された風景だと思います。

これぞ世界に誇れるニッポンの心。


…風呂敷を広げすぎました。

でも、なんとなく、明るい未来を信じることができた一場面でした。



改札を出た最後のひとりは、私でした。

もたついちゃって、ごめんねごめんね~♪