日曜朝から漫画の話。

どうかオタクと呼ばないでください。



映画で何度もリメイクされている「スケバン刑事 」の原作者和田慎二さん

亡くなった とニュースで聞いたのは7月でした。

連載中だった「傀儡師リン」は、14巻 で絶筆となりました。


広島のご出身だそうで、漫画家としてデビューしたのが1971年とのこと。

たくさんある作品の中では特に、ピグマリオ が好きでした。

「ジャンルは少女漫画に分類されるが、作風としては壮大なファンタジーに加えて

大胆なアクションを取り入れたものが多い」 (by wiki 略歴 )

加えて、シンプルな絵柄と、ギャグをちりばめたストーリー展開も好きでした。

シンプルと表現してよいのか、異論のある方もおいででしょうけれど

なんというか、余分な情報を埋め込んでないから長く見ていても疲れない

ひとコマひとコマがそんな感じで、すんなり読み進めることができ

物語の世界に入り込みやすかったと思います。

登場人物すべてが味わい深く、いわゆる「悪役」さえもいとおしく感じられ

人間とはなんだろうと考えさせられるような深刻なテーマのときでも

いたるところにギャグもちりばめられ、テンポよく展開していくストーリー。

見開きまるまる2ページをどーんと使ったギャグに吹き出したこともあります。

今ここで、このタイミングで、ギャグですか、という。。。

コミックスの巻末にある、おふざけ満載のメイキングも、楽しみのひとつでした。

決してこむずかしいことは言わずにサラリと

なのにあとあとまで印象深いのは、和田慎二さんの人柄ゆえだと思います。


先日、「絶筆」の二文字が入った帯のついた「傀儡師リン」14巻 を読み

本当に亡くなったのだと実感して、ちょびっと涙が出ました。

プライベートなことはいっさい存じ上げない、写真ですら顔を見たこともない

いち読者にすぎないのに、そんな立場で誰かの死に涙したのは初めてのことで

ああ私、この人のことが本当に好きだったんだと、改めて気がつきました。

亡くなってから気がつくというのは、かーなーり!悔しいものです。

ずっとずっと、忘れずにいよう、この人のこと。



やっぱオタクですね。