ナオへ  ~~~逝ってしまった妹への手紙
沖縄に住んでいるCAN。です。


亡くなった妹に、ブログを通して手紙を書こうと思い立ちました。


少しづつ更新していこうと思います。
Amebaでブログを始めよう!

ナオへ。

ナオへ。







この前ちょっと考えたことがある。







オレ、お前に手紙ってもの書いたこと、なかったな、って。





だからこの場を借りて、ちょこちょこ書きためていこうかなあってね。




昔の事、色々と思い出しながら、書いていこうかなあってな。





そっちに届くかどうか分からないけど。











ナオ。











お前が逝ってしまって、もう2ヶ月が経つよ。









お前がいなくなって、








お兄ちゃん、ひとりっ子になってしまった。












ナオ。








元気か?っていうのもおかしいけど。









そっちで元気にしているかい?








お兄ちゃんは、元気だ。










・・・なんとか、元気だ。






お前は養護学校の先生だったから、



もしかして、先に逝ってしまった生徒達に囲まれて、


そっちで楽しくやっているのかもな。











タクマ君とも仲良くしているか?













残った俺たちには、出来る事が限られていたけど、









同じ火葬場から、一緒に見送ってあげたよ。












さみしくなかっただろう?











でも、










お兄ちゃんは、さみしいよ。









二ヶ月経った、今でも。











ひとつ、分かったことがある。










時間が経ったら、悲しさは消えるのかなって思っていたけど、






悲しみは薄まるだけで、





消える事はないんだな。





水を加えて、少しだけ薄くのばしたスープみたいで。






たくさん泣いた時の、涙のしょっぱさが、今でも喉の奥に残っている。














父さんも母さんも、お前を思い出すたびに泣いている。



二人に会う時。


二人は、なんとか笑顔を作っているけど、


オレも、あることないこと交えて二人を笑わせるけど、








笑ったあと、









ぽかんと口をあけたみたいにその場から笑い声が消えて、



そうして出来た穴に、



三人の悲しみが溜まる。



そんな感じがするんだ。










ナオへ。














オレは、いいお兄ちゃんでいたかな?








自分じゃあよく分からないし、





昔から勝手に遊び回ってばっかりで、




大学出てからも、やりたい事あるからって、東京行って、




その間、実家から出られなかったお前には苦労かけたかもしれないけど、












俺たち兄妹は、他のどんな兄妹達よりも、

仲良しだったよ。





だから、









色々メイワクかけたこと、勘弁な。

















ナオ。




お前は仕事が忙しくて、友達付き合いも多くて、タクマくんとの時間も大切にしてたけど、




その中から時間を作って、お兄ちゃんに会いに来てくれたな。








二人でいろんな事したな。





飲みに行ったり、





卓球したり、









おじさんに頼まれて、喜屋武のばあちゃんの家に一晩泊まった時、






「いつも健康食ばっかのばあちゃんがかわいそう」





ってお前が言い出して、




三人で飲み会やろうって、缶チューハイ飲ませたりもしたな。










その頃ばあちゃん、オレとお前の顔もほとんど判らなくなっていたけど、








レモンチューハイを口にしたら、しわしわな顔をさらにしわくちゃにして








「すっぱいさぁ」





って何度も言って、










めっちゃ笑っていたな。











ばあちゃん、今ではほとんどしゃべれないけど、










会うたびにいつも笑ってる。









もしかして、








オレの顔を見て、






あの夜の事、思い出しているのかもしれないな。
















もう一人のばあちゃんは。










あげなのばあちゃんは、











告別式の前に、お前に会いに来てくれたよ。









オレはあの日から、ずうっと涙をこらえていたけど、










しゃくりあげながら、「信じない」と言いながら家にあがろうとしないで玄関でかぶりをふっているばあちゃんに駆け寄って、

















二人で肩を抱きあって泣いたよ。














オレと、お前の名前を交互に呼びながら、







ばあちゃん、震えながら泣いていたよ。















オレとお前はばあちゃんっ子だったな。








特にこの、あげなのばあちゃんとは。









というか、ばあちゃん引き連れて、うまいもん食べてただけか。笑












でも、











ばあちゃんも、俺たち兄妹が大好きだったはずだよ。











覚えているか?









ばあちゃん連れて、プラザハウスの中華料理食べた時。











ばあちゃんの食べているデザートの杏仁豆腐を、同じスプーンで三人で分けっこして食べた時。









ばあちゃんが言ってた事。













「孫の中でも、あんたたちだけだよ。ばあちゃんが使ったスプーンをいやがらずに使ってくれるのは」








って。









俺もお前も、そういうとこに無頓着だから、







単にそんな事気にもした事がなかっただけなんだろうけどさ、











ばあちゃんが喜んでくれたことが、








うれしかったよ。














もうあの中華料理屋にも、



お前とは行けなくなったけど、




もうすこし落ち着いたら、




ばあちゃん連れて、たらふく中華を食べて、








ばあちゃんと二人で、ひとつの杏仁豆腐を



分けっこして食べてくるよ。













ナオ。



こんなカタチになるけど、




また手紙を書くよ。







こっちは昨日までかんかん照りだったのに、今日は一面の曇り空だ。



洗濯しようと思ってたんだけど、明日にする。




じゃあな。

                        兄