はじめにお伝えします・・・



※これは去年のクリスマスの頃の出来事です※



そして、それを今さらです(^_^;)





私が、まだ、結婚する前から、一緒にいた愛車。






私の






誰も知らない、いろんなことを、見守っててくれた、その愛車。






その、愛しき分身の愛車と






お別れする時がきた。






という、その時のお話です。




この車、誕生日が12月24日なんていう、粋で・・・でも、なんだかそれがかえって






もの悲しいような、そんな誕生日の持ち主で。








誕生日・・・要するに、車検日を迎えるわけで






でも、もう2年ちかく運転していない私に






これ以上、この車の持ち主でいられる理由は見つからない。








本当は、5月ごろ、税金を納めなきゃならないときに






一度はお別れを覚悟してた。






「もういいよ」って、ダンナさんに言ってた。






でも、ダンナさんは、「うん」とは言わず






ぎりぎりまで・・・命尽きるまで、私の傍においてくれた。






命尽きるまで・・・






だって、この車、この後がないんだもん。






誕生日を迎えたら・・・廃車の運命だもん。








新車で私の元にきてくれて






その日から






14年で走行距離 17万キロ越え。






共に走ったことは、車人生としては、幸せだった?






ほんとなら、1ミリも動かなくなるその時まで、添い遂げたかったよ。





その覚悟だったよ。なのに




ごめんね。






惚れ込んで、一緒になったのに。






あなたを迎えたころ、私は、結婚とか、人生設計になくって






自分のお店を持とうと思ってた時で






自分にエールのつもりで・・・。






共に歩むパートナーの思いを込めて、ほぼ、心中の域だったんだよ。


そんなこと言われても、重すぎるよね。


でも、真っ赤なボディ―のあなたと、結婚するくらいの覚悟でした。




あの、あなたを迎えたクリスマスイブの日から、14年。


いろんなことがありました。


展示会のために、自分の作品とともに、深夜、早朝・・・高速道路を走ったこと。


誰にもいえない思いを、どうにも出来なかったとき、夜中、何度となく、ひとり走ったこと。



余命宣告を受けた母と、最期に、ふたりきりで走ったこと。


あ・・・母と父、私との最期の家族ドライブも、あなたと共にでした。


母が緊急事態になって、深夜の病院の搬送口に突っ込んだこと。


その母の遺骨とともに、母の故郷に向かったこと。



もちろん、というか、苦楽を共にした仲・・・


しあわせなシーンも、これ以上に、たくさん、たくさんありました。



そんな思い、誰も知らない私の、いろんな思いを受け止めて


その時、その時・・・私を、私の望む場所に連れて行ってくれたね。


涙が止まるまで、何事もなかったように家に帰れるまで


黙ってそこにいさせてくれたこと・・・



あ~ほんと、誰にも見せてない私を、誰よりも知ってるのかも。



けど、お別れしなきゃいけない日が来た。それが現実。



業者さんが引き取りに来る前に、ダンナさんにお願いした。


こっそり・・・この水晶のかけらを、運転席に置いてほしいって。



誰も知らない私を知ってる愛車(相棒)を、ひとりで行かせたくなかった。



引き取り・・・普通に、レッカー車にのせるみたいに連れて行ってくれるのかと思ってた。



なのに



なのに




ワイヤーで乱暴に吊られてる・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。




なんで?



なんで、そんなに乱暴に・・・



窓から、こっそり見守るつもりだったのに



まさか、あんなにされるなんて。



廃車になる運命の、その私の相棒の、真っ赤なボディ―。


前の日に、ダンナさんが「最期だから」といって


ピカピカに洗って磨いてくれた、そのボディー



こんな日に限って、やたらいいお天気で


その吊られてるボディーが、ピカピカでキラキラなのが


かえって哀しすぎて。


こんなに輝いてるのに。


やめて!連れて行かないでって、思ってしまう。



ごめん。ほんと、ごめん。


でも・・・わかってくれてるよね。


もう少し、あともう少しくらいは、運転しようと思えばできたと思う。


けど、アクセルを踏む足が、ブレーキを踏む足が


大事な瞬間に、意志とは反して、なんだかおかしくなるのを感じて


ハンドル握ってると、その握ってる行為だけで、疲れて息がもたなくなる


そんな状態で運転して、事故を起こしてしまったら


取り返しがつかない。


それは、自分だけの問題じゃないもんね。


なにかを傷つけてしまうことを、あなたは望まないでしょう。



だから、決めたこと。



でも、自分のお店を手放した時よりも





その時よりも、寂しくて、涙が出るのは、なんでかな。









この、青く浮かび上がる感じ、大好きだったよ。





こんな姿ね・・・

辛かったけど、窓から見届けたよ。





ダンナさんの車とのツーショット。

こんなふうに並んでる姿も、これが最後だったね。



しばらくはね・・・駐車場にその姿がないことに、慣れなくてね


逆に、感情封印で、なにも感じないようにしてたしね



でも、この日から1年。


つい数日前に夢をみた。


この、真っ赤なボディーのあなたを、運転してる私の。



目が覚めたとき、それが夢だったってこと、すぐわかったよ。


わかったけど、寂しくなかった。


それより、夢で、運転させてくれてありがとう!みたいな(*^ー^)



駐車場にね、姿なくても、もう、寂しいとは思わなくなってることにも、気づいたよ。



私・・・この1年の間に、ちゃんと昇華できてたのかなって。


だったら、喜んでくれるよね。



大丈夫。


きっと、私との車人生。しあわせだったはず。


なあんて


誰も知らない私のことは、ずっと、秘密にしててね。


そこは、よろしくね。



追伸・・・青い相棒は、とっても頑張ってくれてます。あの小さなボディーに
     今の私の相棒の車いす積んで、親分先生のとこに、連れてってくれてるし
     スーパーにも、きれいな景色のとこにも、連れて行ってくれてるよ。
     だから、安心してください・・・☆