そんな、腑抜けのまんま、ブラックな妄想の幕を下ろしたまま


さらに、傷心のまま



教授と、私以外の人たちが、なんだか真剣モードに。



結局、最近のレントゲンがないということで(先月撮ったけど、レントゲン、ファックスじゃ送れんよね)


その、特殊なマウスピースを使った肺活量の検査と、


レントゲンを撮っていってくださいと・・・。



結果は、来週来れる?といわれたけど、ダンナさんのお仕事のこともありで、再来週に。


(私が、続けて来週も来るのは、辛いと思ってること、ダンナさん、感じてくれてたんだと思う)




教授、



「遠いから・・・時間は、遅めの方がいいよね?



受付したら、すぐ、お待たせしないで呼んでもらうように伝えておくから」って・・・。



優しいよ・・・汗


やさしさが、かえって虚しいよ。



立ち上がろうとする私に



「気を付けてね。大丈夫?ゆっくりでいいから」って・・・。



手を貸しそうな勢いだよ・・・(でもありがとうね、教授.。私、こんなに優しくしてもらったこと、

ないから、うれしかったよ)





そこからがしんどかったなあ。



レントゲンは1階


肺活量の検査は12階?・・・13階だったかな・・・



歴史ある大病院だから、増築、増築なのは仕方ないけど、新館と旧館の通路の長いこと・・・


人・人・人・・・の人の波のすごいこと。



1階のレントゲンの受付からだって、またさらに長い廊下。


よれよれの私は、一生懸命目指すけど、遠い。遠すぎ。


まだ、到着もしてないのに、放送で呼ばれてるし。


あっちはマイク通して呼ぶけど、こんなに遠いところにいたら、返事だってできやしないね。



そしたら、はるかかなたの?通路の向こうから、技師さんだと思われる人がやってきて


私の名前を確認。


ゆっくりでいいですよと、言われれば、言われるほど、待たせてる罪悪感・・・。



だいたい・・・レントゲンとか撮るかなとか、想定してるから、金具着いたものとか、


着ていってないんだけど、それでも、1枚にならないとダメなんだって。



こんなこと、ここで告白するのもなんだけど



私、苦しいから、女子の身だしなみの、ブ○ジャーなるものだって、着けてないのにさ。


検査着に着替えてくださいって。


着替えるのだって、しんどいのにさ・・・。



なんとか着替えて、扉を開けようとしたら



重くて、びくともしないし。



体全身を扉にゆだねて、取っ手をもつけど


びくともしないし。


声出すのもしんどいし。


なんでこんなに重いの~

時間、かかりすぎなのと、私の格闘の音?に気付いたのか



・・・声をかけてくれた。



・・・開けてくれた。



なんとか撮影完了。



しんどかった。



そして、そこからが、更に地獄のはじまり。



今度は、その、特殊なマウスピースを使っての、肺活量の検査の為


12階だか13階に。



普通の肺活量の検査だと、筒みたいなのを口にくわえた状態で、


鼻から空気がもれないように、巨大な洗濯バサミみたいなので鼻を挟まれて



技師さんの声に合わせて、吸って~吐いて~を数回繰り返して


思いきり吸い込んでから、吐ききれなくなるまで吐いたりとか


思いきり吸い込んでから、精一杯の勢いで吐くとか


そんな感じなんだけど



呼吸が浅くて、回数で補ってるようなとこがある私には


その「吸って~吐いて~」の段階ですでに


かなりハードで、苦しい状態になって


終わったと同時に、口からその筒を外して、息を吸って、


なんとか耐えてたんだけど(これが1年以上前の状態)



この特殊なマウスピースとやら!!!


歯と上唇の間?とか、なんかがっつり入れ込まれて


入れるのも、技師さんがやってくれたけど



終わった後すぐに息をするために、自分で外せる代物では、なかったの・・・。



口にはがっつり挿入されて、鼻は巨大洗濯バサミ。


「吸って~吐いて~・・・」で、すでに苦しい。


その上、この日は、ふだん歩かないような距離を、病院内で歩かされ


すでに疲労困憊で


疲れると、口がよけいカクカクになってしまうのに



その状態で、この、窒息させるかのような検査方法。



やっぱり、こんな特殊なマウスピース使っても


どうしても、口から息が漏れるらしくて、技師さん、3人がかりで


口押さえる人、くわえてる筒押さえる人、私の首と頭、押さえる人・・・。



一回おわったら、マウスピース、すぐに外してほしいのに、外してくれない。


画面に表示されるデーターにしか、興味がないのかな。


私が苦しいなんて、気付いてくれない。



必死でアピールして、外してもらって・・・その繰り返し。



ほんと、窒息死させられるかと思ったよ。



きっと、技師さんたちも、必死だったんだよね。


教授のオーダーだからね。



やっととれたデーターで、教授に確認をいれ・・・OKがでたということで


ようやく解放。



それでも、疲れきって魂抜かれたみたいになってた私は、


抜け殻みたいになったまま、動けず。



「休んでいってくださいね」という言葉のまま



長い時間、心も体も、ホンモノの腑抜けになって、一刻も早くこの場を去りたいのに去れなくて。



しばらくして、やっとの思いで立ち上がって、はるかかなたの階下を目指しながら



「これ、いじめ? 頑固先生の嫌がらせにしか、思えないんだけど・・・」



って、言っちゃったよ。



頑固先生の呪い?私を殺す気?



って、そのとき、あまりの苦しさと、悲しみで、そう思ったよ。




長い、長い、波瀾万丈な一回目の大学病院の受診を終えて、外に出たら



外の世界は、連休合間の、なんだか平和な人たちの波。


車の中から見てても、それが伝わってくるくらいに


平和な世界。



その世界の中で、私だけが、色のない世界にいるようで



そして、思ってた。



今日診てくれた呼吸器内科の教授は、はじめて、患者としての私と向き合ってくれたように思えたけど



私のこと、ちゃんと診てくれる、神経内科の先生なんて、いるのかなって。



きっと、いない。



世界中探しても、きっと、ひとりもいないって。