.・・・・・ほんとに、このまま帰りたい。




ねえ?



紹介状を忘れられる患者って



主治医にとって



いったい、どんな存在?




もう帰ろうよ。意味ないよ。



呼吸器内科の病気じゃないんだし


かといって、


神経内科でも、わからないっていってるんだから



諦めなさいって



それを納得させるための、ものなんだよね?


ここにきてることじたい、場違いなんじゃないの?


飛んで火にいる夏の虫?



そういうことだよね?


敵の思うつぼ、だよね?



私の中で、そんな思いがぐるぐる・・・ぐるぐる


行ったり来たり。



ブラックに、支配されていく。



・・・・・・・・・


最悪。



ほんっとに、最悪。



こんな仕打ちを受けるために、私、いままで・・・


信じようとしてきたのかな。



私は、ほんとにアホだ。


アホさ加減に、嫌気がさして、自分に腹が立って、情けなくって 


泣けてくる。



自分のお気楽さを、恥ずかしいと、本気で思った。


自分で自分を呪いたい。



信じるものは救われるなんて、絶対うそだ。


叩けよ、さすれば開かれん、とかも。



ブラックな幕が、どんどん下りていく。


どうにも、止められない勢いで。




待合スペースには、患者さんがいっぱい。


でも、教授の診察を待ってる人は、そんなにいないらしい。


そしてきっと


こんな、ブラックな幕を、下した人も、そんなにいないはず。




受付処理ではあんなに待ったのに


ここでは、そんなに待たずに呼ばれてしまった。




こんな、乱れた心を、立て直す暇もなく。