・・・病院にくれば、原因がわかって、なにかしてもらえて、治してもらえるという考えを改めてください?




って・・・なに、言ってんのかな。


なんで、そんな言葉が、出てくるのかな。




そんなこと、もう、だいぶ前からわかってるよ。



だって、今の私、ずっとそう。



原因不明の、慢性呼吸不全っていわれて


バイパップ(マスク型の人工呼吸器)使ってるけど




その現状の、説明さえしてもらえず放置のまま。



だから、そんなこと、断言しなくたって・・・わかってるよ。



今は、治したりできないってことくらい。



なのに、なんでそんなこというのかな。




病名がついてしまうこと



そんな現実が決まってしまうより



決まらない方が幸せと、言いたいんだね。



実際、言われてきたし。そういうふうに。




この、私が疑われてるALSという病気。



病気の診断が出るまで、多くの場合、経過観察を繰り返して



平均して



約1年から2年かかると言われてる。




その間、患者は、そうなのか?そうじゃないのか?



その狭間で苦しめられる。



その間にも、間違いなく、体は悪くなっていく。



悪くなっていくのを感じながら



シロクロつかない期間が1年から2年・・・



グレーなまま、それでも



少しづつ悪くなっていくのを、待ってるしかないって、言われる。



悪くなれば、はっきりするからって。





でも、こっちにしてみれば、待ってる時間なんて、ないと思う。



それは、どんな病気でも、そうじゃないのかな。




どんなに、過酷な事実を知ることになったとしても

たとえ、今の医学では治療法がなくっても、それが医師の定説だとしても。




それは

命の期限もそうだけど



その・・・



その間に出来得る、自分の生き様の優先順位?を、決める意味においても。



本当に大切にしたいことは、何なのか・・・とかも。



でも、多くの医師が



医学の常識として、捉えているALSという病気は



原因不明で、進行性で、治療法のない



そういう病気。



そして、神経内科医は言う(あくまで、私の出会った神経内科医の方々だけど)




早く見つけても、治療法がないんだから



病気がわかっても、なんにもできないんだから



早く知っても、意味がないでしょ



知らない方が、幸せでしょって。





「何にもできなのに、知りたいと思う、あなたの気持ちがわかりません」



「私なら諦めますけどね」




とも言われた。



私にしてみれば、この思いがわからない、そっちの意識の方が、わからない。



そんな意識で、医師をするべきでなはい、と思う。




誰の体でもない、自分の体なんだし。自分がいちばん、わかってる。




「知らない方が幸せ」なんて・・・




この病気が疑われて、いきなり入院させられたころは、



ちがうでしょって、思ってた。



思おうとしてたのかな。



まさかねって。違うにきまってるって。



でも今は



そんな、ごまかしは、自分にはもう必要ないかな。



いくらどんなに、私が鈍感で、お気楽で、ドMで、変なところで、ストイック?だとしても



知らない方が幸せ、なんて思わない。



だってさ



知りたいと、思うものじゃない?自分のことなんだから。



知ってこそ、の、自分のための人生でしょ?



たとえ、医師だとしても



私の苦しみを、経験したことないんだし



運命を、共に背負えるわけじゃないんだし・・・



だから



大切な、仕事を手放すしかなかった思い、わからないだろうし?



そしてなによりも



あたりまえのこと、あたりまえのはずのことに、お別れをしなきゃならない気持ちも。



それはたとえば



普通に息をすること・・・だったりとか。



「病院にくれば、治る」



なんて思ってる人・・・



まして、神経内科で、経過観察してる人たちに



そんな、短絡な人、いない。



そんなことも、わからないのかな。



そんな思いが、頭の中を、ぐるぐる・・・ぐるぐる。




そんな私に、さらに



「あなたがどうしてそうなったのか、原因がわからないのは、神経内科の、現代医学の限界なので、


私にはわかりません、としかいえません」




って・・・・・



なんなんだろう。

なんでかな。そんな、とりつくしまもない言葉がでてくるのは。




「世の中には、いまだしられていない、未知の病気があります。原因がわからないというのは、


そういうことです」



って。



・・・・・



私は、未知の病気って?



なにそれ。




それでも・・・呼吸の状態が悪いのは問題と・・・



だから、また、呼吸器内科に行ってくださいって。



???????




なに!?



今、なんて?



なんて言ったの?



・・・・・・・・




なんでも、前回、この病院に、週1来てるT○大の、呼吸器内科の先生を受診させられたけど、



その先生が




私のことを、大学に持ち帰って、相談したらしい。



呼吸器内科の病気ではないって、言ってるのに、なぜ、また受診するの?



しかも、今度はその大学病院まで、行かなきゃならないって?



たとえば何か・・・



考えられる病気があるとか?(なんて)



だから



「それは、どういう内容の受診ですか?」って、聞いた。当然の、質問だと思うんだけど。



そしたら



「しりません」って。



・・・知りません!?



しかも、吐き捨てるみたいに



「知りません」って。



なにそれ。



百歩譲ってさ、呼吸が悪い原因は、呼吸器内科の病気ではなく、



神経内科の病気だけど



だけど



その原因を神経内科ではつかめなくて、



そして、つかめないのは、現代医学の限界だからだと



千歩譲ってさ



千歩譲って



・・・・・・・・・




千歩譲ったところでさ




だから、呼吸器内科に行けって




どういうこと?



なにそれ。



私、頭がおかしくなりそう。意味がわからないよー



ほんとに、意味わかんない。



わかんないけど、千歩譲ったから



わからないまま、呼吸器の病気じゃないけど、呼吸の状態が悪いから



呼吸器内科に行くよ。



「呼吸器」ってことに、限局して、とらえることにして。



でもさ



だったら



この、手の委縮とか、口とかアゴ、震えちゃうのとか、



呂律回りにくいのとか、足、よろよろするのとか



なに?って・・・・・・



それは、呼吸器とは違いますよね?って。



そしたら先生



「ですから、それは、さっきから言ってるように・・・・・・・」



「神経内科としては、限界で・・・



私は何も、診断がつくような、特別な秘密兵器を隠し持ってるわけではありませんから



今、これ以上、できる検査はないということです。ですから、わかりませんとしか、いえません」



って。



じゃあさ、紹介先の病院で受けた筋電図に、いろいろ、異常な波形が出てるって、言ってたけど、



それはなに?



どういうことですか?って・・・聞いた。



そしたら



「私は、筋電図のことは、わかりません」


(注・神経内科医の中でも、筋電図のできる認定された医師というのは、少ないのです)




って・・・。



なにそれ。




私、今、人間の言葉、喋れてるのかな?



私、人間の言葉、理解できてるのかな?




わからない。



ここまでくると、ほんとに、わからない。




未知の病気って



いわれてるなら



私は、未知の生物ってこと?



人間じゃないって?




だから




先生の言ってる、意味がわからないのかな・・・・・




自分を責めそうになる。



こんな、変わりものの身体の持ち主であることを、ごめんなさいと、思ってしまいそうになる。




けど・・・責めても、自分を責めても、なにもかわらない。



それに、このまま、とどまっているだけだと、一歩も前に進めないよね。



だから、行く。進むよ。



知りたいから。



知らないと、負けそうになるから。