「血液検査の結果、良かったよ。」
「アメリカ生活、あってるんじゃないの?」![]()
これは、私の85歳を超える父が
日本に帰国した時
大学病院の担当のドクターに
言われた言葉だ。
「以前に比べて全体として実に良いね。
いったい何を食べているの?」
と先生は聞いてきた。
病院に付き添って来た私も父も
お互いに顔を見合わせて
「いえ、特に何も.....。」
私の父は糖尿病タイプ2
高血圧、狭心症
甲状腺機能低下症、前立腺肥大
そして尿道結石。
まさに慢性疾患、成人病の
かたまりである。
まあ、これだけ長く生きていれば
仕方ないのであろうか。
若い頃から仕事熱心で
よく働き、勉強もしていた人だ。
仕事の合間に
食事をする時間がないと
オレンジジュースを飲んだり
あんパンをかじっては
仕事に戻っていた。
幸い体質的に
アルコールを受け付けなかったので
それは良かったが
その代わりに
大の甘党である。
その結果がこれ。
父は引退した後
私が引越しした
アメリカのミシガン州に
半年ほど滞在していた。
そして、残りの半年は
日本で生活。
日本に帰国すると
すぐにいつもの病院に
行って健康チェックである。
担当の先生から
こんな質問をされ考えてみた。
何か変わったのかな?
あえて言うなら
本格的和食を食べていない?
ミシガン州の日本人がほとんどいない
小さな町だったから
当然のこと日本の食材がない。
日本のスーパーマーケットもない。
だから、地元のスーパーや
週末に野外で開かれる朝市で
食材確保であった。
味噌やお米、醤油、みりん、豆腐は
アメリカ人にも人気なので手に入った。
ただ、本格的な日本の食材が
手に入らないから
地元のもので代用。
それゆえに我が家の
食事はなんちゃって和食。
夫がアメリカ人だし
本格的でなくとも
全然オッケーなのだ。
しかし、毎食和食だと
流石に子供や夫から
ブーイングなので
せいぜい一日一食。
お味噌汁も3回飲まないから
塩分はかなり減っていたはず。
大好きな佃煮も手に入らないし
霜降りの和牛もない。
野菜や果物はできるだけ
オーガニックにしていた。
日本での夫婦二人の食生活。
よくよく母に聞いてみたら
「二人ならね、デパ地下の
お惣菜の方が無駄がないし
美味しい、楽なのよ。」
なるほど、これだ!![]()
デパ地下で売っている
美味しい煮物や天ぷら。
和え物にサラダ.....
美味しいものは
何が入っている?
きっと砂糖や調味料の
オンパレードなんだろうなあ。
勿論、母も料理はしていたと言う。
決して毎日お惣菜ではなかった。(はず?)![]()
ところが、ミシガンでは
デパ地下も出来合いの
美味しいお惣菜もない。
スーパーで売っているアメリカの惣菜は
とても食べたいとは思わない。
だから、自分達でクッキングである。
シンプルであっさりとした食事。
手が込んでいない
なんちゃって和食である。
日本は今では世界中で
グルメの国として
有名である。
アメリカ人の夫が
日本のテレビを見るたびに
何でこんなにも
食べ物を紹介する
番組が多いの?と
聞いてくる。
私がノルウェーに
行った時に感じたこと。
彼らの食事は実に
簡単だった。
皮のままゆでたジャガイモに
グリーンピースとニンジン。
ニシンの塩漬けにパン。
美味しいのだが
少しばかり味気なさを
感じたものだった。
でも、こんなシンプルな食事なので
彼らは毎日他のことに時間を
使えるのだと思った。
私のノルウェーの友人は
普段、出来合いのものは買わない。
週末やパーティーの時は
腕を振るうけれど
普段はシンプルで身体に良い物を
少なめに食べていた。
ストレス社会の日本。
どうしても、仕事が終わって
ゆっくりしたら
美味しいものくらい食べたいよね
となるのは当然かもしれない。
でも、その時は
デパ地下やコンビニから
買って来る美味しいものではなく
身体に優しい食材で
時間をかけずに
作って食べるというのが
健康的であるように思う。
和食なら健康的と
思いがちだけれど
材料や味付けなど考えて
どうやってどんな風に
食べるのかということではないだろうか。

