いよいよ2020年も残すところ
あとわずかになりました。
そうです。
「師走」です。
もともと師走の
「師」は僧侶の
意味らしいですが
私は「教師」
「先生」を
思い浮かべます。
「師走」という
言葉を聞くと
ある先生を
思い出します。
この先生
私の娘の小学校6年生の
担任の先生でした。
私史上、自分の先生も
含めてナンバーワン
の先生です。
そうです。
いつもトレパン姿で
走っていました。
(学校の廊下は走っちゃいけませんが....)笑
熱血先生。
松岡修造のような
「ごくせん」の
仲間由紀恵のような
爽やかでいつも
一生懸命な先生でした。
娘も他のクラスメートも
大好きだった
人気の先生。
私はある日、
娘の小学校に
行きました。
すると、ある生徒が
その先生に
こんなことを言いました。
「先生、自分には
子供がいないのに
小学校の先生なんてやって
子供の気持ちわかるの?」
なんて子だ.....
もしかしたら
この子の家で
親がこういう
会話をしているのだろうか…
そうすると、彼は
「お前たちが先生の子供だ!」
ちょっとこれって
嘘っぽく聞こえますか?
きざだね~
でしょうか。
でも、後で
親の私たちに
こんな事を
話してくださいました。
確かに私に
子供はいません。
でも、私は本当に
教師という仕事に
生きがいを感じ
そして楽しんでいます。
もし自分に子供がいたら
学校でフル回転している
自分が果たして
どこまで自分の子供に
向き合えるか。
また、自分の子供のことで
終始悩んでいる自分が
ちゃんと学校で
精一杯できるか
自信がないんですよね。
だから、自分に
子供がいないということが
ハンディーになっているとは
思えないんです。
この言葉
見栄に聞こえますか?
それとも弁解?
私は先生の正直な
素直な気持ちだと
思いました。
昨今は本当に
一人の先生に
かかる重圧や
仕事の量は
半端ありません。
一生懸命な先生こそ
燃え尽きてしまう
ということも
あるのではないでしょうか。
子供がいない教師は
未熟とか経験不足
子供を産んだことのない
産婦人科の先生は
頼りないとか
気持ちがわからないとか
おっしゃる方がいます。
それも一理
あるのかもしれませんが
そうだとも言い切れない。
私はわが娘の
先生がなぜ
これほどまでに
人気があったのか
考えてみました。
その一つは
子供の目線で見て
感じてくれていたから
ではないかと思います。
一緒に笑い
走って
共に考えてくれた
先生だったと
娘は言います。
あの先生の担任は
6年生の一年間だけ
だったけれど
先生のおかげで
最高の小学生生活だったと
思えるというのです。
卒業式の後の
祝賀会で
先生の挨拶があります。
でも、彼は
挨拶をせず
曲を一曲引いて
くださいました。
ビートルズの
「Let It Be」でした。
生徒たちに
卒業後
どうやったら
自分の事を
うっすらとでも
思い出してもらえるだろう
と考えた時
いろいろ話して
聞かせるより
自分の好きな曲を
送りたいと
思ったそうです。
やっぱ、きざですかね。
ギターを弾きながら
歌ってくださいました。
とても素敵な
はなむけの演出でした。
娘も私も
この曲を聞くと
「○○先生、元気かな?」
と彼の事を
思い出します。
きっと今でも
生徒と一緒に
走っていることでしょう。
ちょっとペースは
落ちたかもしれませんけど。
あなたにとって
思い出深い先生
お世話になった
先生は
いらっしゃいますか?
たまには
その方を
懐かしんでみては
いかがでしょう。
皆さん
よいお年を
お迎えくださいませ。



