「気が変わったんだよ。」

これを英語では「I changed my mind.」

 

この言い回し、日本人はあまり使わないような気がします。

 

しかしながら、この表現、アメリカではよく聞きます。

いや、実は日本に住んでいた時も、アメリカ人に限らず、私の周りにいる欧米人はよくそう言っていました。

 

 

どんな時にこれを使うのでしょうか?

例えば、うちの娘。

友達と遊ぶ約束をしていた。

「今日は、お友達が遊びに来るんじゃなかったの?」

という私の問いに

「No, She changed her mind.」 来ないよ。気が変わったんだって。

「そうなの?せっかく約束したのにね。」

「It's not that big of a deal, Mom.」 別に大した問題じゃないでしょ、ママ。

「だって、約束したんでしょ?」と私。

「It's Okay. We can play anytime.」 別にいいよ。いつでも遊べるし。

ふーん・。・でもちょっとへこんでるんじゃないの?ショボーンショボーンショボーン

 

 

日本人にとって、「気が変わった」という表現、なんだか無責任な、

移り気のような感じがしませんか?キョロキョロ

はたまた自己中心的にも聞こえます。軽くみられるって感じもありますかね。

 

 

さっきの娘の友達の話で、おそらく日本人だったら

「今日はね、急用ができて遊べなくなっちゃった。」とか言いませんか?

本当にそういう場合もありますよね。

でも、実は本当は気分が乗らなくて行きたくない場合でも、そう言ってしまったり。

そういう事、ありませんか?

日本では大義名分、必ず「理由」がいる。

相手に不快な思いをさせないため、あるいは、自分の信用を落としたくないからかもしれません。

そうです。きちんとした「理由」がいるのです。

 

 

私が歯科医師だったころ、何度かキャンセルする患者さんがいらっしゃました。

受付のスタッフが、「先生、○○さん、今日もキャンセルなんですよね。」

「そうなの?どうしたんだろうね。」

スタッフが、困った顔をして

「これで3回続けてなんですけど、いつも奥様が連絡してきて....

身内に不幸があったっておっしゃるんです。でも3回ともなんですよ。」びっくり

 

なるほど。そこのご家庭は不幸続きなのでしょうか?

いやいや、旦那様に電話するように言われた奥様、申し訳ないという苦し紛れの言い訳だったのでしょう。

 

 

一方、ある日、歯医者の定期検診の予約を入れていたうちのダンナ。

「I can't come for the appointment.」 予約には行けません。

と伝えました。実にシンプル。

ええっ⁈ それだけ?!?

すると、こう言った彼。

「Who cares? They don't need to know the reason.」 誰が気にするの? 彼らは理由を知らなくていいんだよ。

ええっ?!  そうかなあ....いやいや、それって失礼でしょう.......グチグチ滝汗

 

 

ところが、彼は真実を言っているだけだという。

行けない時には、行けないと言う。

気が変わった時にはそう言う。

至ってシンプル。

だから、「Who cares?」 誰も気にしないよ。

となるのでしょうねえ。

 

やはり日本人の私には、まだまだこの表現は使いづらい。

だって、侍ジャパンですから。日本

一度口に出したことをひっくり返すのは、簡単じゃないんですよね。

だから、裏を返せばコミット(明言する)したくない。

どちらに転んでもいいように、曖昧な答えをしておくのが無難だと思う。

 

 

地球が毎日回っているように、季節が変わっていくように、

人も気持ちも、状況も日々変わる。

変わって何が悪い。

正直に言って何か問題でも?

開き直りのようにも聞こえますが

ある意味、それも一理あるかもしれませんね。

 

相手の気持ちを考えて、周囲に迷惑をかけないようにする日本人。

これは、日本人の美徳のひとつでしょう。

でも、たまには自分に正直に、あっさりと、

ある意味ちょっとわがままに言っちゃってもいいのではないでしょうか。

「気が変わってね。」

 

 

私なら、正直な気持ちを伝えてもらった方が嬉しいです。

「気が変わって.......」 

「今日はそんな気分じゃないのよ。」ってね。

もちろん、職場や公の場では無理でしょう。

でも、友人関係なら許されるのではないでしょうか?

そう言われた方は、最初びっくりだったり、ショックだったりするかもしれませんが

大概は分かってくれるのではないでしょうか?

もちろん伝え方にもよりますが、正直なところを言えない間柄なら

それで、壊れてしまう関係なら、

そもそも、その関係を見直す必要があるように思います。

 

 

また、そういわれた方も態度を変える必要があるかもしれません。

「今日は、行けなくなってしまって....」と言われたら、

「どうして?何で?」

と問い詰めない。

行けない理由があるのですよ。その人には。

空気の読める日本人なら、そこのところできるでしょ?

 

 

気が変わる。気持ちが変わる。

自然なことのように思います。

ちょっとした自分の気持ちの変化、無視せずに聞いてあげるのも悪くはないのでは?

真面目で思いやりのある日本人だからこそ、私はあえて言いたい。

シンプルでいいじゃない。

ちょっと冒険しましょうよ。

気分の赴くままに、行くのも楽しいよ。